「最近SaaSという言葉をよく聞くけど、SaaSって何?」
「SaaSのシステムを導入したらどのようなメリット・デメリットがあるの?」

このように悩んでいませんか?

実は、クラウドサービスであるSaaSを自社に取り入れることによって、大幅なコスト削減に繋がり、売上アップが見込めますよ!

今回は、SaaSの概要を紹介するとともに、4つのメリットと3つのデメリットについても解説します。

この記事を読んで自社に適したSaaSシステムを取り入れることで、業務の効率化や収益アップにつなげてくださいね!

1.SaaSとは

SaaSとは

SaaSとは、Software as a Serviceを略した言葉で、クラウド上で提供されるソフトウェアのサービスを意味します。

従来ソフトウェアを提供する業者は、ソフトウェアをユーザーの持つハードウェア・ミドルウェア上にインストールすることでシステムを稼働させていました。

しかし、SaaSの場合は、ソフトウェア提供業者側が用意したハードウェア・ミドルウェア上でソフトウェアを稼働させ、ユーザーはパソコンやモバイル端末からインターネットを経由してシステムをサービスとして利用します。

SaaSの料金体系は、ユーザーが実際に利用した期間・量の分に応じた料金をサービス料として支払うのが一般的です。

SaaSには手軽さやコストの圧縮が期待できるなどの利点があるため(詳しくはSaaSの4つのメリットで後述)、さまざまなシステムにおいてSaaSでのサービス提供が進んでいます。

SaaSで提供されるシステムの例について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

クラウドとはクラウドコンピューティングを略した言葉で、インターネット経由でコンピュータ資源をサービスとして提供する利用形態のことを指します。

ユーザーにとって、単純にサービスを利用できるだけでそのサービスがどこにありどのような仕組みで動いているかを意識する必要がないためクラウドという言葉が使われています。

サーバの大容量化・ネットワークの高速化・仮想化などといったさまざまなIT技術が進化したことにより、クラウドサービスが実現できるようになりました。

ユーザーとしては、自社内にハードウェアを導入する必要がなく管理の手間を省けます。

一方サービス提供業者にとっても、ユーザーごとに準備しなければならなかったサーバやストレージを集約して資源を有効活用したり、堅牢なデータセンターに設置してセキュリティ強度を高めることが可能です。

(1)SaaSとPaaS・IaaSとの違い

 

SaaS・PaaS・IaaSは、いずれもクラウド上で提供されるサービスですが、提供されるサービスの範囲が異なります。

SaaSは、上述の通りソフトウェア及びソフトウェアの稼働に必要なハードウェア・プラットフォームを全て含んだサービス形態です。

PaaSは、Platform as a Serviceの略で、アプリケーションを実行するために必要なプラットフォームをインターネット越しに提供します。

IaaSは、Infrastructure as a Serviceの略で、サーバやネットワークなどのインフラをインターネット越しに提供するサービスです。

IaaSがサービス範囲が一番狭く、サービスの上に自社に合ったシステムを自由に構築できます。

そして、IaaS→PaaS→SaaSの順に自由度が低くなりますが、その分完成されたサービスをより手軽に低コストで利用することが可能です。

このように、SaaS・PaaS・IaaSはそれぞれ提供されるサービスの範囲が異なり、SaaSはハードウェアからソフトウェアまで全てを含んだサービス形態です。

SaaSとPaaS・IaaSの違いについてさらに詳しく知りたい方はこちらのページを参考にしてください。

2.SaaSの4つのメリット

SaaSの4つのメリット

次に、SaaSを利用するメリットを以下の4点に分けて説明します。

  1. 導入コストがかからない
  2. インストールの手間がはぶける
  3. ユーザー側の管理が不要
  4. 必要な期間・量だけ利用できる

順番に説明します。

メリット1.導入コストがかからない

導入コストがかからない

SaaSを利用するメリットの1つ目に、導入コストがかからない点が挙げられます。

SaaSはサブスクリプションとして月額(年額)利用料を支払う方法が一般的です。

買取の場合には初期投資が突出して高くなるため予算のやりくりが大変ですが、SaaSではその心配が要りません。

また、ライセンスを購入する場合には別途バージョンアップの予算を見込んでおく必要がありますが、SaaSの場合はサービス提供事業者側が定期的なバージョンアップを行ってくれるので、ユーザー側では追加の費用負担なくいつでも最新バージョンが利用できます。

このように、SaaSを利用すれば、月額利用料を支払うだけで突出した支出がなく、常に最新のサービスを受けられるというメリットがあります。

メリット2.インストールの手間が省ける

インストールの手間がはぶける

SaaSを利用するメリットの2つ目に、インストールの手間が省ける点が挙げられます。

SaaSはインターネットを介してサービスを受けることが可能ですので、個々のパソコンにソフトウェアをインストールする必要がありません。

システム導入時はもちろんのこと、パソコン故障時にも復旧したパソコンにソフトウェアを再インストールすることなくすぐにサービスを利用することが可能です。

また、SaaSの多くはモバイル端末にも対応しており、スマホやタブッレットからも容易にアクセスできる点もメリットです。

このように、SaaSを利用すれば、インストールの手間が省ける上に、モバイル端末の活用もスムーズに進められるというメリットがあります。

メリット3.ユーザー側の管理が不要

ユーザー側の管理が不要

SaaSを利用するメリットの3つ目に、ユーザー側の管理が不要である点が挙げられます。

SaaSの場合、メンテナンスはサービス提供事業者側が行うため自社内での管理は必要ありません。

上述の通り、バージョンアップ作業もサービス提供事業者が定期的に行ってくれるため、ユーザー側で必要となる作業はありません。

そのため、今まで自社内でのシステム要員の体制の都合でシステム利用時間を制限していた企業でも、24時間365日利用可能なサービスを提供することが可能になります。

また、自社内で一定のセキュリティを確保し続けることはハードルが高く多くの工数がかかりますが、SaaSであればセキュリティ対策もサービス提供業者に任せることができ安心です。

このように、SaaSを利用すれば、ユーザー側の管理が不要となる上にセキュリティ対策も任せられるというメリットがあります。

メリット4.必要な期間・量だけ利用できる

必要な期間・量だけ利用できる

SaaSを利用するメリットの4つ目に、必要な期間・量だけ利用できる点が挙げられます。

システムを買い取る場合、将来の拡張性を考慮して余分な容量やライセンスを用意しておかなくてはなりません。

また、一度システムを購入したら、減価償却期間を考慮して一定期間システムを利用する必要があります。

しかし、SaaSであれば、現状必要な容量・ライセンス数で契約すればよく、途中で増減が必要になった場合にはサービス内容を変更するだけでよいのです。

万一システムがうまく利用できなかった場合や経営方針の転換などでシステムが不要になった場合にも、即座にサービスを中止することができます。

このように、SaaSを利用すれば、必要な期間・量だけで利用できるため、無駄が発生しにくいというメリットがあります。

3.SaaSの3つのデメリット

3つのデメリット

最後に、SaaSを利用するデメリットを以下の3点に分けて説明します。

  1. 比較的カスタマイズ領域が狭い
  2. トータルコストが安いとは限らない
  3. サービス提供業者に丸投げになる

順番に説明します。

デメリット1.比較的カスタマイズ領域が狭い

カスタマイズができない

SaaSを利用するデメリットの1つ目に比較的カスタマイズ領域が狭い点が挙げられます。

一般的にSaaSは個々のユーザーに合わせてカスタマイズすることができません。

SaaSは多くのユーザーに同一のシステムを利用してもらうことでコストや管理工数を抑え低価格でのサービス提供を実現しているからです。

(一部のサービスでは、マルチテナント方式という技術を採用することにより、SaaSでありながら個々のユーザーごとにカスタマイズができるものもあります。)

このため、SaaSを利用する場合は、自社の運用に適するシステムかどうかを見極めることが非常に大切です。

「多くの企業で成功しているシステムだから自社にも合うだろう」と安易にシステムを導入してしまい自社の運用に合わなかった場合、カスタマイズでの修正はできません。

多くのサービスで無料のお試し期間などが設定されていますので、自社の運用に合わせることができるかをあらかじめ十分に確認した上で導入を決めましょう。

また、SaaSを導入する場合には利用者にカスタマイズができないことをあらかじめ周知し、システムに合わせて運用を変更しなければならない可能性があることを了解しておいてもらうことも重要です。

逆に、カスタマイズする前提でクラウドサービスを利用したいのであれば、PaaSやIaaSの方が利用しやすいと言えます。

このように、SaaSは基本的にカスタマイズができないため、自社の運用を合わせることができるかを慎重に見極める必要があります。

デメリット2.トータルコストが安いとは限らない

トータルコストが安いとは限らない

SaaSを利用するデメリットの2つ目にトータルコストが安いとは限らない点が挙げられます。

メリットの1つ目に導入コストがかからないという点を述べました。

導入時のコストを比較すれば、ソフトウェアを買い取る場合に比べてSaaSの費用の方が確実に安価です。

しかし、同じシステムを長く使い続ける場合には毎月定額を支払い続けるSaaSの方がトータルコストが高くなる場合もあります。

とはいえ、実際にはベンダーへ支払う費用だけでなくメンテナンスやバージョンアップに必要な人件費も必要となるわけですから、やはり全てをサービス提供業者に任せられるSaaSのコストメリットは大きいと言えるでしょう。

また、この変化の激しい時代において、経営方針の変化に対応してタイムリーにシステムを進化させていくのであれば、減価償却期間に囚われる必要のないSaaSを選択するのがおすすめです。

このように、SaaSだからといって必ずしもトータルコストが安いとは限りませんが、その分フレキシブルにシステムを取捨選択できる点もSaaSの魅力です。

デメリット3.サービス提供業者に丸投げになる

サービス提供業者に丸投げになる

SaaSを利用するデメリットの3つ目にサービス提供業者に丸投げになる点が挙げられます。

ここまで、SaaSを利用することで全てをサービス提供業者に任せることができユーザーの手間がはぶける点をメリットとして紹介してきました。

しかし、言い換えれば、サービス内容やメンテナンスはサービス提供業者に丸投げになり、ユーザーとしては関与ができないとも言えます。

例えば、不具合や障害が発生した場合に修正や復旧にかかる時間はサービス提供業者次第になり、ユーザーは手も足も出せません。

また、サービス提供業者によってバージョンアップの頻度も異なり、場合によっては自社が希望しない機能変更がなされてしまう可能性もあります。

サービス提供業者側で万全のセキュリティ対策が施されていない場合、情報漏洩のリスクも考えられます。

このため、SaaSを導入するにあたってはサービス提供業者が全てを任せるに値する業者かどうかを、導入実績などを参考に見極めることが重要です。

SaaS導入時に注意すべきポイントについての記事も参考にしてください。

このように、SaaSを導入するとサービス提供業者に全てを任せることになるため、信頼に値する業者かどうかを慎重に判断しましょう。

まとめ

この記事では、SaaSの概要と4つのメリット・3つのデメリットを紹介しました。

SaaSのシステムにはさまざまなメリットがあり、自社に適するSaaSのシステムを取り入れることで手間やコストを大幅にカットできます。

ぜひこの記事を読んで自社に適したSaaSシステムを取り入れることで、業務の効率化や収益アップにつなげてください!

企業がSaaSを導入する際の手順ややり方について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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