「グループウェアにはどのような機能があるの?」
「グループウェア導入のメリットは何?」
ネットワークを使った情報共有の方法にグループウェアがあることを知ったが、どのような機能やメリットがあるのか知らない人も多いのではないでしょうか。
グループウェアにはさまざまな種類があり、実は業務改善の目的によって使い分ける必要があるのです!
本記事では、グループウェアの機能や特徴、メリット・デメリットを紹介します。
最後にグループウェアサービスの選び方のコツも紹介するので、この記事を読めばグループウェアで業務改善ができるようになりますよ!
1.グループウェアとは
グループウェアとは、組織内で情報共有やコミュニケーションをネットワークで効率的に行うためのソフトウェアです。
さまざまな企業がグループウェアを提供していますが、主に以下のような機能が搭載されています。
- タスク管理
- チャット機能
- 掲示板
- スケジュール管理
- ファイル共有
- ワークフロー
たとえば、タスク管理では作業の優先順位を決めることができるので、業務効率を向上させることが可能です。
特にプロジェクトリーダーはタスク管理を利用すれば、作業の振り分けや管理が簡単になるでしょう。
他にも、チャット機能を利用すればチーム内で気軽にコンタクトを取ることができますし、掲示板を利用すれば1度に多くのユーザーに情報を発信することができます。
グループウェアを活用すれば、組織内の情報共有やコミュニケーションのハードルが低くなるでしょう。
2.グループウェアの2つの特徴
グループウェアには以下のような2つの特徴があります。
2つのタイプは導入する企業によって使い分けた方がよいです。
順に説明するので、どちらのタイプを利用するか検討してみてください。
(1)オンプレミス型
オンプレミス型は自社内のサーバーにソフトウェアをインストールして利用するタイプです。
自社内でサーバーを管理するので、情報のセキュリティが強い特徴があります。
また、オンプレミス型はサーバー内の既存ソフトウェアと統合しやすいので、カスタマイズが可能です。
#1:メリット
オンプレミス型のメリットは以下の3つです。
- 情報漏洩のリスクを減らすことができる
- 既存ソフトウェアとの統合自由度が高い
- ソフトウェアのカスタマイズがしやすい
取り扱う情報が機密であるほど有効で、柔軟な利用法を実現できるでしょう。
#2:デメリット
オンプレミス型のデメリットは以下の3つです。
- 導入におけるコストがかかる
- 導入までの時間がかかる
- 複雑な設定が必要
サーバの購入やソフトウェア・ライセンスの購入などの初期費用が発生し、サーバーの管理やメンテナンスにも費用がかさみます。
自社のサーバーで使用できるようになるまで時間がかかり、素人では難しい設定をしなければなりません。
安全性は高い分、導入までのハードルが高いと言えるでしょう。
#3:おすすめ企業の特徴
以下の特徴に該当する企業にオンプレミス型をおすすめします。
- 社内にサーバーを所有している
- サーバー運用担当者が在席している
- カスタマイズが求められるほど、社内ルールが多い
- 社内情報の社外への持ち出しが禁止されている
オンプレミス型はコストがかかってしまうので、サーバーを所有している企業や外部委託の必要性がない企業に向いているでしょう。
(2)クラウド型
クラウド型はインターネット上のサーバー内でソフトウェアを利用するタイプです。
オンプレミス型と違い、自社にサーバーを持つ必要がありません。
そのため、専門の管理担当者が在席していなくても利用することができます。
#1:メリット
クラウド型のメリットは以下の3つです。
- コストを抑えられる
- 導入までに時間がかからない
- 複雑な設定なしで利用できる
無料で利用できるものもあり、従量課金制なのでアカウント数や利用期間に合わせて導入を検討できます。
また、アカウントの登録が済めばすぐに導入でき、インターネット環境さえあれば社外でも利用可能です。
業務改善の第1歩として利用してみるとよいでしょう。
#2:デメリット
クラウド型のデメリットは以下の3つです。
- 情報漏洩のリスクが高い
- 既存ソフトウェアとの統合が原則不可
- カスタマイズの自由性が低い
コストを抑えられる分、セキュリティ面が弱くなっています。
外部からアクセスされる可能性もあるため、情報漏洩のリスクは意識しておくべきです。
また、自由にカスタマイズができる範囲が限定的なので、オリジナル性が低くなるでしょう。
#3:おすすめ企業の特徴
クラウド型がおすすめの企業の特徴は以下の通りです。
- 初期費用を抑えたい
- 早急にグループウェアを導入したい
- スマホなどのモバイルを業務に導入している
- サーバー運用担当者を設けるほど人手が足りていない
- 最新のグループウェアの機能を利用したい
起業したばかりの企業や業務改善に予算を割けない企業におすすめです。
また、人手不足により人員を業務ごとに振り分けることが難しい企業もクラウド型が向いています。
無料で利用できるグループウェアもあるので、試しに導入してみてはいかがでしょうか。
3.グループウェア導入の4つのメリット
グループウェアを導入することで得られるメリットがいくつかあります。
今回紹介するメリットは以下の4つです。
順に説明するので、グループウェアを導入することでどのようなメリットがあるのか把握しておきましょう。
(1)組織内の情報共有が円滑になる
グループウェアを利用することで、組織内の情報共有が円滑になります。
タスク管理や掲示板、スケジュール管理機能によって1つの情報を複数同時に閲覧できるので、情報を共有する人数が多いほど効果が高いです。
また、社外の関係者をメンバーに追加すれば、企業を跨いだ情報共有も可能になります。
普段関与することがない部署や社外の担当者と連絡を取りたい場合でも、グループウェア内で相手のスケジュールを確認することができるので、スムーズにやり取りを進めることもできるでしょう。
(2)社内のコミュニケーションが活発になる
グループウェアに搭載されているコミュニケーションツールを利用すれば、社内のコミュニケーションが活発になるでしょう。
チャット機能やSNS、タスク管理、ファイル共有などを利用すれば、自分の好きなタイミングでメッセージを発信することができます。
相手が上司や普段顔を合わせることがない部署の場合は、余程のコミュニケーション能力が高くない限り気軽に話かけるのはハードルが高いでしょう。
直接顔を合わせて会話をすることももちろん重要ですが、業務を効率的に進めるには小まめにコンタクトを取ることが必要です。
グループウェアを利用してコンタクトの回数を増やし、効率良く業務を進めていきましょう。
(3)コスト削減が期待できる
グループウェア導入によりペーパーレス化に成功すると、コスト削減が期待できるでしょう。
従来は情報の共有や提供の際に紙を使っていました。
しかし、グループウェアで情報共有するようになると一人ひとりに紙を配る必要がなくなり、紙代や印刷代を削減することができます。
紙代や印刷代などたかが知れてるかもしれませんが、長期的に見ると馬鹿に出来ない金額になるので、コスト削減の意識が高い人はグループウェアを導入してみてはいかがでしょうか。
(4)時間の管理がしやすくなる
時間の管理がしやすくなることもメリットの1つです。
チャット機能やWebカメラを利用すれば、場所が離れていてもミーティングや会議を実施することができます。
チーム内のスケジュールの把握も可能なので、ちょっとした空き時間を使ってコミュニケーションを取ることもできるでしょう。
グループウェアには会議室を予約する機能も搭載されているものもあれば、動画などデータとして保管できる機能もあります。
作業の効率化だけでなく、時間の有効活用ができるようになるでしょう。
4.グループウェア導入の3つのデメリット
グループウェアの導入において、いくつかのデメリットがあります。
把握しておくべきデメリットは以下の3つです。
順に説明するので、どのようなことに注意しなければならないのか頭に入れておきましょう。
(1)情報漏洩の可能性がある
グループウェアを導入することで注意しなければならないのは情報漏洩のリスク管理です。
クラウド型を利用すれば、社外のサーバーを使うためどこから情報が漏れても不思議ではありません。
また、オンプレミス型も社内にサーバーがあるからといってセキュリティが安全でもないでしょう。
人的ミスによって社外に情報が漏れることもありえるからです。
ネットワークを利用する以上は、情報漏洩には最新の注意を割きましょう。
(2)情報共有で漏れが生じることがある
グループウェアを利用するユーザーが多くなるほど、情報共有で漏れが生じることがあるでしょう。
ユーザーが多くなれば、グループウェア内で扱う情報量も多くなります。
更新頻度も上がれば、チェックのタイミングが遅れると大事な情報を見逃してしまう可能性は高いです。
重要情報を見逃すと業務に大きな影響を与える可能性が高くなるので、必要な人だけに情報を送るなど工夫して利用することが求められるでしょう。
(3)交流を深めるのに向いていない
グループウェアは情報共有など業務内で使うには適していますが、交流を深めるための利用は向いていません。
コミュニケーションを図るツールのグループチャットや掲示板を作成するときに、ほとんどのケースで管理者から承認をもらう必要があるのです。
理解力のある管理者であれば承認してもらえるかもしれませんが、管理者によって不要と判断されれば私的なコミュニケーションを取ることができなくなります。
業務で必要なやりとりをする分には有効ですが、人間関係作りに役立てるのは難しいでしょう。
もし、社内で部署を越えた交流を図るのであれば、社内SNSを利用することをおすすめします。
5.グループウェアサービスを選ぶ3つのコツ
グループウェアにはさまざまなサービスがあるので、ここではグループウェアを選ぶときのコツを紹介します。
今回紹介するコツは以下の3つです。
順に説明するので、グループウェア選びの参考にしてください。
(1)導入目的に合わせる
グループウェアを導入する目的に合わせてサービスを選びましょう。
さまざまな企業がグループウェアサービスを提供していますが、搭載されている機能やサービスは異なります。
時間管理に焦点を合わせるのであれば、スケジュール管理や会議室の予約機能などをアピールしているサービスにするとよいです。
コミュニケーションの円滑化を図るのであれば、チャット機能やライブ配信機能がついたサービスに着目しましょう。
業務改善の中でも何を重要視するかによって選ぶ基準が変わってくるので、優先度の高い問題を改善できるサービスを選ぶことがポイントです。
(2)トライアル期間で使いやすさを体験する
判断基準に迷ったら、トライアル期間を利用して実際に使ってみるとよいです。
いくら優れた機能がたくさん搭載されていても使いこなせなければ意味がありません。
スペックが高いほど料金も高くなりがちなので、無駄な機能までつけてしまうと費用対効果が悪くなります。
無料で利用できるサービスもあるので、初めてグループウェアを利用するのであれば、機能よりも使いやすさを重視した方がよいでしょう。
なお、無料で利用できるグループウェアについて紹介しているので、合わせてご覧下さい。
(3)料金を比べて予算内に収める
あらかじめ予算を決めておくのもサービス選びで有効です。
提供されているグループウェアサービスは多いので、機能で比べてしまうと使用した経験がない人はなかなか選択することができません。
機能も予算を上げればいくらでもグレードアップできるので、初めから機能を求めてしまうとキリがないです。
便利な機能があっても予算を超えてしまえば採算が取れなくなる可能性もあるので、予算を決めてその範囲内で利用できるサービスの中から選んだ方がよいでしょう。
まとめ
グループウェアは組織内で情報共有やコミュニケーションを効果的に行うためのソフトウェアです。
オンプレミス型とクラウド型の2つのタイプに分かれているので、企業の状況や目的によって使い分けましょう。
情報共有の円滑化やコスト削減などメリットもありますが、情報漏洩や重要情報の漏れなど注意が必要です。
グループウェアを提供している企業はたくさんあるので、今回紹介した選ぶコツを参考に自社にあったサービスを利用しましょう。
なお、グループウェアサービスの比較をしているので、合わせてご覧下さい。