「CMSにはどのような種類があるの?」
「企業によっておすすめのCMSは違うの?」
CMSの導入を検討している人の中には、どのCMSを利用すればよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
CMSには複数の種類があり、種類ごとに向いている企業の特徴が異なるのです!
本記事では、CMSの種類と種類ごとのメリット・デメリット、種類ごとのおすすめ企業を紹介しますl
この記事を読めば、自社のWebサイトにどのCMSが適しているのか判断できるようになりますよ!
なお、CMSに関する詳細の記事をご覧ください。
1.CMSの3つの種類
CMSにはいくつかの種類があります。
今回紹介するCMSは以下の3つです。
順に紹介するので、どのようなタイプのCMSがあるのか頭に入れておきましょう。
(1)オープンソース型
オープンソース型CMSは、プログラムのソースコードがフリーで公開されているCMSです。
ソースコードとはプログラミング言語で並べられたコンピュータープログラムを表す文字列のことをいいます。
オープンソース型の大きな特徴は、誰でも自由に利用したりカスタマイズできたりすることです。
中でも特に有名なのがWordPressで、無料かつ使い勝手がよいことから日本で支持されています。
オープンソース型CMSの多くは無料で導入のハードルが低いですが、サポート対応がないケースがほとんどです。
もし、導入や運用時のサポートやトラブル時の対応など、サポート面も重視したい場合は有料サービスの利用も検討してみましょう。
(2)パッケージ型
パッケージ型CMSはソフトウェアのベンダー(開発元)からCMSのライセンスを購入して使用するタイプです。
ライセンスを購入後は、自社サーバーにソフトウェアをインストールする必要があります。
そのため、オープンソース型とは異なり、初期費用や自社サーバーの所有が導入条件といえるでしょう。
パッケージ型はすでに完成されている商品を購入するスタイルなので、特別なカスタマイズは不要で、すぐに必要な基本機能を利用することができます。
購入費用にサポートやセキュリティに対する費用も含まれているので、製造元の手厚いサポートを受けることが可能です。
(3)クラウド型
クラウド型CMSはベンダーが管理しているサーバーにインターネット経由でアクセスして利用するCMSです。
パッケージ型は自社のサーバーにインストールする必要がありましたが、クラウド型は別途サーバーを用意する必要がありません。
パソコンなどの端末さえ保有していれば、インターネット環境下で利用することが可能です。
クラウド型CMSは月額制や従量課金制であることが一般的で、サーバー費やライセンス料を負担せずに済みます。
オープンソース型よりも簡単で、パッケージ型よりも低コストで導入することができるでしょう。
2.CMSの種類ごとのメリット
CMSのタイプごとのメリットを紹介します。
先に述べた特徴と合わせて、どのタイプが導入目的の達成に近づけるかイメージしながらチェックしてください。
それでは、順に説明します。
(1)オープンソース型の5つのメリット
オープンソース型のメリットを紹介します。
主なメリットは以下の5つです。
- 初期費用がかからない
- 拡張性が高い
- 自由にカスタマイズできる
- バージョンアップの頻度が多い
- 情報がインターネット上に豊富にある
順に説明するので、オープンソース型のよさを把握しましょう。
#1:初期費用がかからない
無料のオープンソース型を利用すれば、初期費用がかかりません。
ライセンス料やランニングコストをカットできるので、他の作業工程に予算を割くことができます。
Webサイトの構築から運用まで自力で行う能力があれば、コストパフォーマンスがよいCMSでしょう。
#2:拡張性が高い
便利で使いやすい拡張機能(プラグイン)が一般公開されているので、拡張性が高いです。
ソースコードが公開されているため、専門的な知識を持つ人が優秀な機能のプラグインを開発しています。
好みの拡張機能を無料で追加することができるのもオープンソース型が人気の理由でしょう。
#3:自由にカスタマイズできる
自由にカスタマイズすることができます。
専門的な知識や技術が必要ですが、既存のフォーマットを自由にアレンジすることが可能です。
既存のデザインからオリジナル性の高いWebサイトを構築してみましょう。
#4:バージョンアップの頻度が多い
バージョンアップのサイクルが早いのも1つ特徴です。
CMS自体の機能を拡張させたりセキュリティの強度を上げたりするために、定期的にバージョンアップが行われます。
バージョンアップのたびに操作性も良くなるので、使いやすさを実感できるでしょう。
#5:情報がインターネット上に豊富にある
オープンソース型CMSに関する情報をインターネット上で簡単に得られるのもメリットです。
世界中にユーザーがいるので、さまざまなコミュニティから情報が発信されています。
好きなタイミングで欲しい情報を獲得できるので、トラブルなどが起きても早急に対処することができるでしょう。
(2)パッケージ型の4つのメリット
パッケージ型のメリットを紹介します。
注目すべきメリットは以下の5つです。
- サポート体制が充実している
- カスタマイズの必要性がない
- 教育資材が充実している
- 大規模なサイトにも利用できる
順に説明するので、パッケージ型CMSの導入も検討してみましょう。
#1:サポート体制が充実している
パッケージ型CMSはサポート体制が充実しています。
ベンダーがトラブル対応やアップデート対応を代わりに行ってくれるのです。
特に不具合やトラブルが発生したときは初心者では的確に対処するのが難しいので、安心して運用できるでしょう。
#2:カスタマイズの必要性がない
オープンソース型のようにカスタマイズの必要がありません。
購入時点ですでに基本的な機能は備わっています。
企業や組織で運用するために重要な機能も含まれているので、手間をかけることなく業務に導入可能です。
#3:教育資材が充実している
教育資材が充実しているのもメリットの1つです。
操作マニュアルやトレーニングなどの支援がついています。
そのため、Webサイト制作に携わる人の入れ替わり時に、教育資材を利用すればスムーズな引継ぎが可能でしょう。
#4:大規模なサイトにも利用できる
大規模なサイトにも対応可能です。
もともとパッケージ型は企業の商用利用を前提として開発されています。
そのため、数万ページのあるWebサイトにも利用できます。
(3)クラウド型の3つのメリット
クラウド型のメリットを紹介します。
今回紹介するメリットは以下の3つです。
- 運用費用を軽減できる
- 早急に導入できる
- 自動でアップデートされる
順に説明するので、クラウド型の導入を検討している人は要チェックです!
#1:運用費用を軽減できる
クラウド型を利用すれば、運用費用を軽減できます。
月額制や従量課金制が一般的なので、初期コストを抑えて安価に活用することができるでしょう。
また、メンテナンスやセキュリティ対策もベンダーに任せればよいので、人材コストを削減できます。
#2:早急に導入できる
クラウド型CMSを申し込むだけで早急に導入できます。
ソフトウェアやサーバーの準備をする必要がないので、導入までのステップを省略することが可能です。
また、導入後にアクセス数の増減に合わせてスペックを変更することもできるので、使い勝手もよいでしょう。
開発や導入まで時間をかける余裕がない企業は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
#3:自動でアップデートされる
ベンダーがCMSを管理するので、自動でアップデートをしてくれます。
そのため、常に機能が最新でセキュリティ対策が万全です。
アップデートなど面倒な作業がないので、管理にかかる負担を減らすことができるでしょう。
3.CMSの種類ごとのデメリット
CMSのタイプごとにデメリットを紹介します。
メリットだけで検討するのではなく、デメリットも踏まえてどのタイプにするのか検討してみましょう。
それでは、順に紹介します。
(1)オープンソース型の3つのデメリット
オープンソース型のデメリットは以下の3つです。
- ベンダーからのサポートがない
- セキュリティリスクがある
- 構築・更新を自発的に行う必要がある
オープンソース型は導入までのハードルが低いことから、これらのデメリットも考慮する必要があります。
順に紹介するので、しっかりリスク管理を徹底しましょう。
#1:ベンダーからのサポートがない
無料の場合、ベンダーからのサポートがありません。
使い方やトラブルへの対処方法がわからない場合、自分で解決策をオンライン上で探す必要があります。
解決までに時間がかかる場合があることも頭に入れておきましょう。
#2:セキュリティリスクがある
他のタイプに比べてセキュリティリスクが高いです。
ソースコードが公開されているので、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃を受ける可能性があります。
オープンソース型を利用する場合は、扱う情報には注意しましょう。
#3:構築・更新を自発的に行う必要がある
自分で管理しなければならないので、構築や更新を自発的に行う必要があります。
日本語の記述が不十分なことがあるので、初めて作業を行う場合は慣れるまで使いにくさを感じるかもしれません。
アップデートや不具合への対応を自分でしなければならないので、最低限の専門知識は求められるでしょう。
(2)パッケージ型の3つのデメリット
パッケージ型のデメリットは以下の3つです。
- 初期費用がかかる
- 導入規模によってライセンス費用が左右される
- カスタマイズに制限がある
順に紹介するので、導入の判断基準にしましょう。
#1:初期費用がかかる
製品を購入するので、ライセンス料などの初期費用が発生します。
サービス内容によっては何千万円もする高額な製品があります。
パッケージ型を導入する際は、あらかじめ予算を決めておきましょう。
#2:導入規模によってライセンス費用が左右される
ライセンス費用が導入規模によって変動します。
導入規模とはWebサイトのページ数やアクセスユーザー数のことです。
導入規模が大きいほどCMSの容量や機能数が多くなるので、自ずとライセンス費用が大きくなるでしょう。
#3:カスタマイズに制限がある
カスタマイズに制限があることもデメリットの1つです。
プラグインを追加すれば機能を増やすことができますが、費用も大きくなります。
機能面とコストのバランスをとりながら、カスタマイズする必要があるでしょう。
(3)クラウド型の3つのデメリット
クラウド型のデメリットは以下の3つです。
- 機能が固定化される
- デザインの自由度に制限がある
- ベンダーの対応に依存することになる
コストや使い勝手のバランスが取れていますが、デメリットも把握しておきましょう。
それでは、順に紹介します。
#1:機能が固定化される
ベンダーが管理しているので、機能が固定化されています。
自由に機能を追加することができないので、Webサイトに合わせた独自のカスタマイズが難しいです。
機能面で不自由にならないように、導入する際にはサービス内容を把握しておきましょう。
#2:デザインの自由度に制限がある
機能面だけでなくデザインにも制限があります。
既存のデザインの中から選ぶ必要があるので、要望に沿ったものがなければ妥協しなければなりません。
Webサイトのデザインにこだわりがある企業は、物足りなさを感じる可能性があるでしょう。
#3:ベンダーの対応に依存することになる
クラウド型は、ベンダーの対応に依存することになります。
不具合やトラブルが生じた場合に、早急にベンダーが対処してくれれば解決するのですが、対応時間外の場合は、次の対応時間までシステムが停止してしまうこともあるでしょう。
CMSの管理をベンダーに任せることになるので、非常事態に対応が遅れる場合があることを把握しておく必要があります。
4.種類ごとのおすすめ企業の特徴
タイプごとのおすすめ企業の特徴を紹介します。
メリット・デメリットを認識した上で、どれにすればよいのか迷っている人もいるでしょう。
順に紹介するので、CMS選びの参考にしてください。
(1)オープンソース型が向いている企業の特徴
オープンソース型が向いている企業の特徴は以下の通りです。
- 初期コストを抑えたり
- 自由にカスタマイズしたい
- 専門的な知識や技術を持っている従業員がいる
特になるべくWebサイトの運用にお金をかけたくない企業は、試しにオープンソース型の導入をおすすめします。
ほとんどが無料で利用でき、気軽に使いやすさまで体験することができるので、導入までのハードルが低いからです。
使いこなせないと感じた場合は、サポート体制が整っているパッケージ型や管理負担が少ないクラウド型の検討をしましょう。
(2)パッケージ型が向いている企業の特徴
パッケージ型をおすすめする企業の特徴は以下の通りです。
- 自分で運用する自信がない
- セキュリティ対策を強化したい
- 専門知識や技術を持っている人がいない
パッケージ型は特にサポート体制が整っていることが特徴です。
自由にカスタマイズをするよりも安心して利用できる環境を求める企業はパッケージ型をおすすめします。
導入費用は高くなりがちなので、無理しないように予算を決めて製品を購入しましょう。
(3)クラウド型が向いている企業の特徴
クラウド型が向いている企業の特徴は以下の通りです。
- CMSを速やかに導入したい
- ランニングコストを抑えたい
- CMSの管理負担を減らしたい
クラウド型は自由度は低いですが、担当者の作業負担を減らすことができます。
また、月額制や従量課金制なので、ランニングコストを計算しやすいでしょう。
ベンダーに申し込むだけですぐにCMSを導入できるため、スピーディーに業務を改善したい企業におすすめです。
まとめ
CMSは主に3つの種類に分けられます。
タイプによって特徴やメリット・デメリットが異なるので、企業の特徴に合わせてサービスを選ぶ必要があるでしょう。
今回紹介した種類ごとのおすすめ企業の特徴を参考に、自社に適したサービスを選んでみてください。
なお、CMSのサービスを比較しているので、そちらもあわせてご覧ください。