「Web広告に興味があるけど、仕組みが複雑そう」
「Web広告を始めたいが、何から決めていけばいいのか分からない」
「広告効果はどうやって測定すればいいの?」

Web広告は、自社に最適な広告の種類や課金方式を理解し選択することで、小さな投資で大きな効果を得られる広告です!

デジタルマーケティングを支援するデジマチェーンが、ネット広告を始める前に社内で決めておくべき項目のチェックポイント7点、費用対効果を測定する多面重要指標(KPI)について解説します。

この記事を読んでWeb広告を理解し活用することができれば、自社の売上や認知度アップに役立てることができます。

Web広告全11種類の概要、メリット、デメリット、費用についてさらに詳しく知りたい方は参考にしてください。

1.Web広告の効果を上げる運用チェック7ポイント

Web広告の仕組み

Web広告の効果を上げるために決めておくべきチェックポイントが以下の7点です。

  1. 自社商品・競合の調査・分析は適切ですか?
  2. 広告戦略は明確ですか?
  3. 狙っているターゲットとWEB広告はマッチしていますか?
  4. 広告媒体のキャラクターと合っていますか?
  5. 費用課金方式は適切ですか
  6. 広告の誘導先サイト(ランディングページ)は魅力的ですか?
  7. 運用状況によってチューニングを行えますか?

それぞれのポイントを理解し、自社内で実践することで広告効果が高まります。

自社商品・競合の調査・分析は適切ですか?

戦略を練る

Web広告を始める前に、まずは自社及び競合について調査・分析を行い、戦略を練ることが重要です。

逆に言えば、正確なターゲティングができなければWeb広告の強みは活かしきれません。

調査・分析や戦略を練ることなく、無計画にWeb広告をはじめても期待する効果を得ることはできないでしょう。

そのため、まずは自社の製品に興味・関心を示すであろうターゲット層を明確に洗い出すことが大切です。

年齢・性別・職業・居住エリアなどの基本情報だけでなく、価値観・趣味・インターネットの利用状況など詳細な情報を設定しましょう。

詳細な情報を設定することで、ターゲット層が明確に見えてきます。

ペルソナの設定例は以下の通りです。

ペルソナ
年齢 35歳
性別 男性
職業 会社員
肩書き 課長
勤務先 食品会社
仕事内容 営業
所得 500万円
家族構成 妻・子供2人
学歴 国立大学卒
居住地 東京都内
インターネットの利用状況
SNSの利用状況 Facebook
趣味 旅行、車
関心 マイホーム購入、子供の教育
将来の目標 今の会社で可能な限り出世コースを歩みつつ、定年後は夫婦で海外旅行を楽しみたい。

さらに、競合他社についても同様の分析を行い、他社が取り入れている優れた面や他社との差別化を図れる面は積極的に取り入れましょう。

このように、Web広告を始める前には、十分な調査・分析を行い、どのような広告が効果的なのか戦略を練ることが重要です。

広告戦略は明確ですか?

3種のユーザ層

商品戦略を決めた後は、広告効果を高めるために、自社の広告戦略を明確にしましょう。

Web広告にはさまざまな種類があり、それぞれに得意とするターゲット層が異なります。

そのため、自社の広告戦略を明確にし、それに適した広告の種類を選ぶことが大切です。

自社の広告戦略を明確にせず、安易に広告の種類を選択して運用を始めても、期待していた結果を出すことは難しいでしょう。

広告戦略を定めるにあたって必要なチェックポイントは以下の3つです。

  1. 狙っているターゲットとWEB広告はマッチしているか
  2. 広告媒体のキャラクターと合っているか
  3. 費用課金方式は適切か

それぞれのチェックポイントについて説明します。

狙っているターゲットとWEB広告はマッチしているか

戦略を明確に

WEB広告は従来のマス広告と異なり、ターゲット層を以下のように潜在層、顕在層、顧客層の3つに絞ることができます。

  1. 潜在層
    自社製品で課題を解決できる課題を抱えているがその課題に気付いていない層
  2. 顕在層
    自社製品で解決できる課題を抱えている層
  3. 顧客層
    自社製品の購入履歴がある層

例えば、再販率を増やしたい場合には、確実に自社製品への興味・関心の高いユーザである顧客層へのアプローチが有効です。

購買見込みのあるユーザを増やしたい場合には、顕在層へアプローチしなければなりません。

さらに、自社製品の認知度を高めたい場合には潜在層へのアプローチがおすすめです。

WEB広告の種類により、潜在層・顕在層・顧客層のどれに適した広告かは明確に色分けされています。

#1.広告種類別得意ターゲット層分類一覧

広告名 概要 ターゲット層
リスティング広告
  • 検索エンジンに配信される広告。ユーザが検索したキーワードに連動して広告を表示
  • 顕在層を取り込む際に効果的。
顕在層
アフィリエイト広告
  • 広告を介して購入・会員登録・資料請求などのアクションが発生した際に課金される
  • クリック段階では費用が発生せずCPAが低くなる傾向。
潜在層
アドネットワーク広告
  • 複数サイトに一括で広告を掲載させる
  • 業者を介するため複数媒体に出稿する手間を効率化できる
  • ターゲットでない媒体にも広告が出るデメリットも。
潜在層、顕在層
DSP
  • アドネットワーク技術の進化により、複数のアドネットワークに同時に広告配信できる
  • 最適化エンジンにより、瞬時に効果的な広告を判断してくれる。
潜在層、顕在層
リターゲティング広告
  • サイト訪問履歴のあるユーザへ広告を掲載する
  • かつて製品に興味・関心を示したユーザに対して集中してアプローチすることが可能
顕在層、顧客層
ネイティブ広告
  • SNSフィードやニュースサイトの中に自然に表示される
  • クリック率が高い
顕在層
SNS広告
  • TwitterやFaceebookなどのSNS上で配信される
  • 詳細なターゲティングが可能。ユーザ間での共有・拡散が進む場合も。
潜在層、顕在層、顧客層
動画広告 動画が記憶に残りやすいため、ブランド認知度への活用例が多い。 潜在層、顕在層
メール広告
  • 電子メール・メールマガジン・LINEメール等を使う
  • 視認性・保存性に優れている
  • プッシュ型で配信でき、ユーザに届きやすい
顧客層
記事広告
  • 人気の媒体などとタイアップして記事を配信する
  • メディアのユーザ層と自社のターゲット層がマッチすれば高いクリック率が期待できる
顕在層
純広告
  • 期間を定めてWebサイト内の広告枠を買い取り、広告を出す
  • 広いユーザに目が触れる可能性が高く、認知度アップに効果的
潜在層

広告媒体のキャラクターと合っているか

11種の広告

広告媒体によっては自社製品のターゲット層と合わない可能性があります。

分かりやすい例で言えば、40代男性をターゲットとする企業がInstagramに広告を出したとしても期待する効果は得られないでしょう。

なぜならInstagramは若年層に多く利用されるSNSだからです。

Web広告は精度の高いターゲティングができることがメリットである一方で、ターゲティングを間違えると広告を届けたい層に全く広告が届かないリスクがあります。

このため、広告の種類を選択する作業は非常に重要であり、自社の戦略に合った広告を慎重に選ぶように心がけましょう。

費用課金方式は適切ですか

課金方式

広告の種類ごとにその特徴に合わせた課金方式が設定されていますので、自社の予算体制と合っているか確認しましょう。

以下の表は、6種の課金方式の概要と主な広告の種類を示しています。

課金方式 概要 主な広告の種類
インプレッション課金 契約期間中に広告を表示した回数により課金する方式
  • DSP
  • SNS広告
  • 記事広告
  • ネイティブ広告
クリック課金 広告をクリックした回数で課金する方式

費用対効果が分かりやすく、ターゲティングもしやすい

  • リスティング広告
  • アドネットワーク広告
  • SNS広告
期間保証型 契約期間中の掲載を保証する課金方式

ブランドの認知度向上や告知の際の効果がなど期待できる

純広告
成果報酬型 購入や登録などあらかじめ登録したコンバージョンが発生した際に課金される方式

成果が上がった時のみ課金されるため無駄がない

アフィリエイト広告
配信数型 メール広告で、広告が配信された数で課金される方式。視認性や保存性に優れ、プッシュ型で送ることができる。 メール広告
広告視聴単価型 動画広告で、再生回数を保証する方式。動画の特徴として記憶に訴えかけること得意。 動画広告

広告の誘導先サイト(ランディングページ)は魅力的ですか?

誘導先サイト

Web広告を始めるにあたり、次に必要になるのは広告の誘導先となるサイトを作成することです。

Web広告をクリックしたユーザが最初に訪れたページで、ランディングページ(LP)と呼ばれます。

せっかくWeb広告が効果を発揮しクリック率が上がったとしても、誘導先のランディングページがユーザをひきつけなければ、最終目的である購買や登録などのアクションにはつながりません。

このため、ランディングページは会社や商品の魅力を最大限アピールすることが求められます。

LPを最適化することをLPOと言います。

必要に応じて外部の制作会社を利用するなどして、納得のいくランディングページを作成しましょう。

このように、Web広告を効果的に活用するためには、魅力的なランディングページを準備する必要があります。

運用状況によってチューニングを行えますか?

チューニング

Web広告は出稿すれば終わりではなく、運用状況を見てチューニングを行うことが大切です。

Web広告が配信後の効果を測定・分析でき、改善を行えることはすでに述べました。

言い換えると、Web広告は出稿すれば終わりではなく、配信後にチューニングを繰り返すことにより高い効果を発揮することができます。

Web広告の運用時におすすめの手順は以下の通りです。

  1. いくつかの異なるターゲティングに向けて小規模に広告を掲載する
  2. 効果を測定・分析する
  3. 思ったほど効果の出ない広告を辞めて、高い効果の出る効果を増やす
  4. 再度広告を掲載する

このPDCAサイクルを繰り返すことで次第に費用対効果が高まってきます。

Web広告の運用を自社で対応できる企業は良いですが、運用の人出やノウハウが足りない企業は、外部へ運用を委託するケースもあります。

このように、Web広告は運用状況を見て随時チューニングを行っていくことが非常に重要です。

2.Web広告の効果を測定するための5つの指標(KPI)

評価

最後に、Web広告の評価を確認するための5つの指標を以下の通り紹介します。

  1. インプレッション数
  2. CTR(クリック率)
  3. CV数(コンバージョン数)
  4. CVR(コンバージョン率)
  5. CPA

これらの指標を用いて、当初の目的に合った効果が得られているのかを確認します。

思ったような効果が得られない場合は、広告の種類や媒体を見直すなどの対処が必要です。

複数のアカウントやプラットフォームにまたがって広告出稿を行っている場合などで、効果測定にツールを導入されたい方は参考にしてください。

(1)インプレッション数

インプレッション数

インプレッション数とは、広告が表示された回数のことです。

インプレッション数が多ければ自社の広告がユーザの目に触れる機会が多いということを意味します。

逆に、インプレッション数が少なければユーザが広告をクリックする機会も減ります。

ターゲティング設定時にあまりに多くの項目を設定しすぎると、インプレッション数が少なくなる場合がありますので注意しましょう。

Web広告を始めたら、まずはインプレッション数を増やすことが重要です。

(2)CTR(クリック率)

クリック率

CTRとは、Click Through Rateの略で、広告の表示回数に対するクリック回数の割合のことで、クリック率とも呼ばれます。

CTR(%) = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100 で計算されます。

CTRはWeb広告を掲載する目的に直結する重要な指標です。

広告を見た人がどのくらいの割合でWebサイトに訪れたかが分かり、広告の効率の良さが判断できるからです。

CTRが少ない場合、広告の内容に魅力がなくクリックに結びついていないということが考えられます。

広告の画像やテキスト内容を再検討し、クリックされやすい広告に作り直していきましょう。

このように、CTRは広告の表示回数に対するクリック数のことで、Web広告における重要な指標です。

(3)CV数(コンバージョン数)

CV数

CV数は、広告をクリックしてサイトを訪れたユーザが成果達成にあたるアクションを行った件数のことです。

成果達成にあたるアクションは、広告主があらかじめ設定します。

例えば商品購入や予約申込、資料請求などといったアクションが挙げられます。

自社の目的に合わせた適切なCVを設定することが重要です。

Web広告を掲載する最終的な目的は、広告のクリックではなくコンバージョンを獲得することです。

このため、当然のことながらCV数は重要な指標と言えます。

このように、CV数はWeb広告の最終目的であるアクション件数のことを指します。

(4)CVR(コンバージョン率)

CVR

CVRとは、Conversion Rateの略で、広告のクリック回数に対するCV数の割合のことです。

例えば、Web上で製品を販売する企業がコンバージョンを商品購入に決めた場合、広告経由でWebサイトに流入したユーザのうち、購入につながった件数の割合をCVRと言います。

クリック率が高いにも関わらずコンバージョン数が少ない場合には、以下の理由が考えられます。

  • 広告と製品・サービスが一致していない
  • 広告クリック後のWebサイトの品質が悪い

これらの観点から広告・Webサイトの見直しを行い、改善を図りましょう。

このように、CVRは広告をクリックされたユーザの中で購入につながった人の割合を指します。

(5)CPA(コンバージョン単価)

CPA

CPAとは、Cost Per Acquisitionの略で、1件の成果(コンバージョン)を出すためにかかった広告費用の割合を指します。

CPAが低いほど、費用対効果が高いと言えます。

このように、CPAは、1件の成果に対する広告費用の割合であり、なるべく低く抑えられることが望ましいです。

そのためには、広告費用を抑える、もしくは成果を高めるための工夫が必要です。

まとめ

Web広告は、広告の種類ごとの特徴や課金方式を理解し活用することで小さな投資で大きな効果を得られる告手段です。

また、自社の広告戦略を明確化し、最適な広告を選択することで高い広告効果が期待できます

ぜひこの記事を読んでWeb広告の仕組みを理解し、自社の売り上げアップに役立つWeb広告にチャレンジしてみてください!

国内のネット広告業界解説をご覧ください。

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