「脱サラして農業を始めてみたいけど、まず何をすればいいの?」
「農業で起業なんてどこに相談したらいいかもわからないし……」
「未経験者が農業ビジネスで稼ぐなんてできないの?」

今までまったく農業に馴染みのなかった人が農家になるには、上記のような不安も大きいと思います。

ですが、農業独自の補助金や就農支援をしっかり活用して、今の時代に即した農業経営を身につければ十分可能です。

もちろん、かんたんなビジネスなどありませんが、ホームページやブログ、農業系直販支援サイトといった集客方法で販路を確保することで失敗の確率を下げられます。

マーケティング目線を忘れることなく、鉄板の集客方法を連動させることで、安定して高利益を出すことができる強い農業ビジネスを構築しましょう。

今までの他分野で培った経験・人脈・ビジネスマインド・マーケティング視点が驚くほど農業ビジネスにも発揮されるに違いありません。

デジマチェーンが、転職や脱サラで新規就農する方法、販路開拓・集客の方法や、ぜひ活用したいさまざまなサービスを5ステップで説明します。

1.農業開業に必要な手続き・資格・許認可

農業を始めること自体には、許可や資格、認可などは必要ありません。

ですが、現実的には持っておいたほうが良い資格がいくつかありますので、以下の表で確認しておきましょう。

農業起業のおすすめ資格7選

資格・許認可 必須条件 問い合わせ先 備考
普通自動車免許 ほぼ必須 警察・運転免許試験場 田畑への移動や農作物の運搬など自動車を使う機会は非常に多い
大型特殊自動車免許・けん引免許 必須ではないが農作業に役立つ 警察・運転免許試験場 以下の場合には取得しておく必要

  • 大型の農業機械で公道を走行
  • けん引を行う
日本農業検定・日本農業技術検定 必須ではないが農作業に役立つ 日本農業技術検定試験事務局
日本農業検定事務局
農業に関する知識を身につけたいという場合にはおすすめ
毒劇物取扱責任者 必須ではないが農作業に役立つ 都道府県 農薬を取り扱う際には必要となります
農業簿記検定 必須ではないが農作業に役立つ 日本ビジネス技能検定協会 利益を出していくためには収支をきちんと管理することが大切
野菜ソムリエ 販売経路開拓のために役に立つ 日本野菜ソムリエ協会 作った野菜をおいしく食べてもらうための方法をアピールできれば販売しやすくなる
食育インストラクター 必須ではないが農作業に役立つ 日本食育インストラクター協会
  • 今話題の『食育』に関する知識が身につく
  • 小さい子供がいる家庭をターゲットに訴求する際に効果的

実は新規参入で農地を確保するのが大変

農家出身ではない新規就農者は、農地を借りるにしても、購入するにしても、最終的に地域の農業委員会の許可を得なくてはなりません

農地の貸借や売買は他の土地とは異なり、農地法という二次大戦後にできた法律によって、勝手に売買することができないからです。

少し前までは農地の譲渡や貸借は大変ハードルが高かったのですが、最近は農業を新たに始める方を支援するさまざまな就農支援制度があるので活用しましょう。

多くの方は、まず農地を借りて、経営が軌道にある程度乗ってから購入するパターンが多くなっています。

#1.農地を一時貸し付けたあとに入手できる農地保有合理化事業

農地を5年ないし10年貸し付けたあとに売り渡す「農地保有合理化事業」という制度を活用する方も多いです。

しかし、農地の取得には農地独特の規制やルールがあるので、地域の農業委員会によく相談して農地を確保しましょう。

また、自分や家族が住む家の確保も忘れてはいけません。

農地法では、自分の農地であろうと勝手に住宅を建てる(宅地にする)ことはできないからです。

地方では住宅の確保も時間がかかる場合があるので、農地と並行して自分たちの住まいも探しましょう。

まずは農業研修や週末農家から始める方法もあり

「農業を始めてみたいけど、まだ何の経験もなくて……」という方で、まずは『週末農家』から始める方が増加中です。

これから農業を始めたいという人のために、社会人向けの農業研修や農業スクールなどが各地で開催されています。

農業未経験の方は、まずはこうしたスクールに通って、実際に作物の栽培を経験してから、本格的な開業に臨むのが良いでしょう。

農業というと、のんびりと仕事ができるイメージがあるかもしれませんが、実際には農作物の栽培のプロであり、販路開拓や収支管理を行うシビアな経営者でなければなりません。

まずは農業系の学校で必要なノウハウを学んでから独立するほうが有利です。

社会人向けの週末有機農業スクールについては、こちらのサイトをご覧ください。

#1.まずは地域おこし協力隊に加わる方法もある

まったく新しい土地に飛び込んで農業を始めたいという場合には、まずは地域おこし協力隊に加わって働き始めるという方法もあります。

地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化に悩む自治体が、地域外の人材を受け入れて地域協力活動を行ってもらい、地域力の強化を図る制度です。

任期や活動内容の面で条件はあるものの、以下のようなメリットがあるかもしれません。

  • その土地での栽培のノウハウを教えてもらえる
  • 地域の人たちとのつながりが生まれる

最初は地域おこし協力隊として農業に従事し、任期が終わった後には正式に移住して農業を始める、というパターンはおすすめです。

農業ビジネスのその他の一般的な開業手続き

一般的な開業手続きや届出は以下の表を参考にしてください。

区分 手続き 関係官公庁
個人 開業届と青色申告 税務署
法人 健康保険・厚生年金関連 社会保険事務所
法人 雇用保険関連 公共職業安定所
法人 労災保険関連 労働基準監督署
法人 税金(所得税、消費税) 税務署

2.農家になるために必要な資金調達

どんな事業でも、開業に必要な資金の見通しがなければ、計画倒れに終わってしまいます。

新規就農する際に必要な資金のモデル、そして活用できる可能性のある補助金、有利な融資について説明します。

農業の開業資金は約700万円

農業での起業には、露地栽培の場合で約700万円ハウスなどの施設栽培の場合には約1500万円が必要となります。

どこでどんな土地を借りるか、農作業用機械をどうやって手に入れるか、どんな設備を導入するかなどによって開業資金は大きく異なります。

以下の表は、新たに2ヘクタールの土地を借りて水田作を始める場合の開業資金モデルです。

2ヘクタールの土地を借りて水田作を始める場合の開業資金モデル

項目 初期投資額
土地の貸借料 約20万
設備取得費(農作業用機械など) 約400万
営農費(苗や肥料などの購入費) 約150万
開業1年目の生活資金 約150万
合計 約720万
*地域や個別ケースによって大きく異なります

農家の平均収入は?

農家の平均収入は、約600万円といわれています。

600万円というと多いと感じられるかもしれませんが、実際には作物の栽培自体にも多くのお金がかかるため、この600万円すべてが農家の儲けになるわけではありません。

また、600万円という数字はあくまで平均ですので、実際には300万円未満の農家もあれば、1000万円以上稼いでいる農家もあります。

農業で儲かるためには、農作物の販売に力を入れることが大切です。

丹精込めて育てた作物を、誰に、どうやって売っていくのか、開業前から、販路開拓を意識して行動することをおすすめします。

新規就農の資金調達に利用できる補助金・融資

農業への新規参入で必要なものを購入する資金の調達には、以下の補助金を使える可能性があります。

  1. 農業次世代人材投資資金
  2. 自治体などが用意する独自の補助金

農業には多額の費用がかかるため、条件に合うようであれば、補助金の活用をぜひおすすめします。

それぞれを説明します。

#1.農業次世代人材投資資金

農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)は、若くして農業を始めたいと思っている人に年間最大150万円の資金補助をしてくれます。

45歳未満という年齢制限はありますが、開業前の準備資金の補助の他、実際に開業してから経営が安定するまでの間の資金補助も受けることが可能です。

ただし、準備型の補助金を受け取ったのに実際には就農しなかった、などの場合には返還する必要がありますので気をつけましょう。

農業次世代人材投資資金の種類と概要を以下の表で説明します。

農業次世代人材投資資金の種類と概要
種類 準備型 経営開始型
対象 就農に向けて、農業の技術や経営ノウハウを学びたい人 独立就農したが、経営が安定せずサポートが必要な人
年齢 (就農予定時の年齢が)原則45歳未満 (独立・自営就農時の年齢が)原則45歳未満
給付期間 最長2年 最長5年
給付金額 150万円/年
※研修後1年以内に就農しない場合は、全額の返還が必要
150万円/年
※前年の所得に応じて給付金額が変動

#2.自治体などが用意する独自の補助金

農業次世代人材投資資金の条件に当てはまらない場合でも、各自治体などが独自に用意している就農支援制度を利用できる場合があります。

例えば、高知県高知市では65歳までの就農希望者への2年間の農家研修を実施しており、15万円/月を助成してくれます。

詳しい条件は自治体などによって異なりますので、まずは問い合わせてみましょう。

3.農業のおすすめビジネスモデル

農業の運営方法として以下の3種類が挙げられ、メリット・デメリット・集客方法などが異なります

  1. 個人として就農し独立農業
  2. 農業法人を設立し、法人として活動する
  3. 農業関連ビジネスで起業する

それぞれを説明していきます。

個人として就農し独立農業

「農業を始めたい」と思っている方の多くが、個人で土地を借りて、独立して農業を始める方法をイメージしているのではないかと思います。

農業のビジネス規模や、どんな作物を育てるのかなどを自由に選べるのが魅力といえるでしょう。

ただし、農業は気候に左右される上に、それぞれの地域独特のルールなどもあるかもしれませんから、完全に一人だけで農業をやるのは難しいかもしれません。

集客の面でも、一からお客様を集めなければならないため、ネット販売や道の駅などを積極的に活用して、リピーターを獲得していく必要があります。

農業法人を設立し法人として活動

農業法人には主に「農事組合法人」と「会社法人」がありますが、どちらで起業するにせよ、多くの方は、農業経営を行うために農地を取得できる「農地所有適格法人」になることを目標に法人を設立します。

農地所有適格法人になるには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 株式会社(公開会社を除く)、農事組合法人、持分会社であること
  • 主な事業が農業であること(加工・販売等の関連事業も含む)
  • 農業関係者が総議決権の過半数を持っていること
  • 役員の過半数が常時農業に従事していること
  • 役員か重要な使用人1人以上が、農作業に従事していること

農地地所有適格法人には、通常の法人としての税制面でのメリットに加え、事業税の免除や、農地譲渡所得特別控除の800万円適用、優遇された融資制度を受けられるなど多くの特別なメリットがあります。

農地所有適格法人の設立を目指すには、事前に市町村の農業委員会や関係機関へきちんと計画相談をしましょう。

当初から農地地所有適格法人を設立するのが難しい場合でも、一般的な法人として得ることが主なメリットを表したのが以下です。

#1.一般的な農業法人を設立した場合の経営上のメリット

一般的な農業法人を設立した場合の経営上のメリットには以下があります。

  • 金融機関や取引先に信用力を示す事が可能
  • 独自の販売サイトを作ってネット・雑誌・新聞などに広告を出した場合の見込み顧客の信頼度は格段に向上
  • 「企業」としてのイメージ向上により、商品取引や従業員の雇用等が円滑化
  • 労働環境の整備により従業員の待遇向上、新規就農者の雇用確保が容易

#2.一般的な農業法人を設立した場合の制度上のメリット

一般的な農業法人を設立した場合の制度上のメリットには以下があります。

  • 所得の分配による事業主への課税軽減
  • 定率課税の法人税の適用
  • 役員報酬の給与所得化による節税
  • 使用人兼務役員賞与の損金算入
  • 退職給与等の損金算入
  • 欠損金の9年間繰越控除(青色申告法人に限る・個人は3年間)
  • 農地中間管理機構が農用地等を現物出資することにより農地取得の負担軽減
  • 農地の取得が容易

#3.農業法人を設立した場合のデメリット

もちろん、農業法人化するにはデメリットもあります。

利益がなかったとしても、最低限の地方税を負担しなければいけませんし、会計作業が複雑化し、手間が増えるでしょう。

税務申告や会計事務を、税理士や会計士に依頼した場合の経費負担も大きくなります。

雇用人の社会保険などの加入において、経費の負担が求められますので、事前にきちんとした事業計画を立てることが大切です。

農業関連ビジネスで起業する

もしあなたが、「前職の経験を生かして起業したい」と考えているのでしたら、農業周辺ビジネスで起業するという方法もあります。

農業周辺ビジネスは、作物の栽培そのものを行うわけではなく、作物の販売サポートや、コンサルティング、農業経営の管理といった、農家のサポーター的な役割をするビジネスのことです。

過去に営業や経営管理などを経験したことのある方なら、特に始めやすいでしょう。

農業周辺ビジネスの場合、お客様は農家の方ということになります。

こちらも、つてがなければ一からの集客になりますから、インターネットなどを積極的に活用して、あなただからこそできることや、身につけている知識・経験をアピールしていきましょう。

4.農業におすすめの集客・販売方法4選

「集客は足し算ではなく掛け算」ですから、組み合わせて連動させれば、集客効果は何倍、何十倍にもなります。

逆に言えば、連動できない集客方法を組み合わせても足し算以上の効果は生まれないので注意が必要です。

農業には以下の集客方法の連動が特におすすめになります。

  1. ホームページやブログはすべての集客のホームベース!
  2. 農業系直販支援サイトは強い味方!
  3. 道の駅やフリーマーケットの「見て買える」はやっぱり強い!
  4. フリマアプリでの販売やECサイト活用は集客実績あり

それぞれの方法について説明します。

ホームページやブログはすべての集客のホームベース!

農業分野での集客のためには、まずホームページやブログを作ることをおすすめします。

ホームページやブログは、いわば集客における『ホームベース』です。

まずは集客の拠点となる場所を整備しましょう。

集客の方法自体は世の中にたくさんあります。

しかし集客の拠点が存在しない、あるいは十分に整備されていない状態だと、せっかく他の集客方法を試してみても、十分な効果を発揮できません。

特に農業の場合、この『拠点』に行けば、生産者がどんな人かわかる、農産物に関する情報が手に入るといった安心感が大切です。

あなたがどんな思いで農業を始めたのか、どんな場所で作物を育てているのか、農薬は使っているのかなど、農家から発信できる情報はたくさんあります。

最初から『完璧』なホームページを作る必要はありません。

積極的に情報を更新し、信頼感の向上につなげましょう。

ブログ集客の始め方・活用方法についてはこちらの記事をご覧ください

ホームページ集客の始め方・活用方法についてはこちらの記事をご覧ください。

#1.農家経営ホームページを得意とする制作会社おすすめ3選

自分のホームページを作りたいと思ったら、農家のホームページに特化した制作会社に依頼をすることで、よりスムーズに、魅力的なホームページを作成することが可能になるでしょう。

制作費用や制作にかかる時間なども会社によってまったく異なります。

Googleなどの検索で表示されやすいかどうか(SEO) も重要なポイントですから、いろいろな会社を比較・検討しながら選ぶのがおすすめです。

株式会社イーフロッグ(現在は株式会社アイフラッグ)

数あるホームページ作成会社の中でも、格安でホームページ作成を依頼できる会社です。

業種に特化したページ作りを行える上に、ホームページが完成した後の更新作業も依頼することもできます。

パソコンやインターネットの操作に自信がないという方にもおすすめです。

合資会社そふと

合資会社そふとは、農業分野に特化したホームページ作成を依頼できるのが特徴です。

ブログやネットショップ作成にも対応しています。

また、短い期間でホームページを作ってもらえるプランもあるため、「今すぐ自分のホームページを持ちたい!」という要望にも対応してもらえるでしょう。

株式会社アプリコットデザイン

株式会社アプリコットデザインは、制作実績の豊富さを強みにしている会社です。

また、ただホームページを作るだけでなく、自分のネットショップを持ちたいという相談や、集客に関するコンサルティングにも対応しています。

豊富な経験を持つ担当者がいることは、初めてホームページを作る方にとっては大きな安心につながるでしょう。

農業系直販支援サイトは強い味方!

農産物の販売方法として、今の時代、ネット販売を活用しない手はありません。

農産物の直販に特化したサイトを利用することで、ネット販売が始めてという人でも安心して一歩を踏み出すことができます。

ブログやホームページで情報を発信しつつ、こうしたサイトで実際に作物を買ってもらえるように誘導していきましょう。

#1.農業系直販支援サイトおすすめ3選

MyFarmer

MyFarmerの特徴は、お客様が自分の『かかりつけ農家』を選べることです

「どの農産物を買うか」ではなく、「どの生産者から買うか」という視点から選ぶことができます。

この特徴は、売る側である農家にとっても大きなメリットです。

定期的に商品を買ってくれるリピーターを獲得しやすいだけではありません。

お客様の『かかりつけ農家』に選ばれることで、他の販売方法では得られない大きな充実感を得られるでしょう。

もちろん、『かかりつけ農家』に選ばれるためには、お客様からの信頼を得ることが何よりも大切です。

ブログなどの活用で、あなたなりにこだわっている部分や、どんな風に食べてもらいたいかなど、あなただからこそ伝えられる情報をどんどん発信していきましょう。

農家直売どっとこむ

農家直売どっとこむは、農産物の直販はもちろんのこと、ECサイトの作成までサポートしてくれるのが魅力です。

「ホームページも、ネット販売も、何から始めればいいのかまったくわからない」と悩んでいる方の場合、まずは農家直売どっとこむに相談してみましょう。

さらに、送料や代引き手数料が無料というのも、お客様にとっては大きなメリットです。

送料や代引き手数料が無料だと、購入のハードルが下がりますから、それだけ売り込みもしやすくなります。

ポケットマルシェ

ポケットマルシェの特徴は、スマートフォンだけで出品や商品管理ができることです。

農作業が終わったら、家に帰ってパソコンの電源を入れ、ネット販売の作業を始める……という面倒なプロセスは必要ありません。

農作業の合間にスマホを取り出し、必要な写真を撮って出品。

スマホで品物が売れたのを確認したら、すぐに作物を箱詰めして出荷作業に入る。

そんなスピーディーな作業が可能になります。

特に、自宅と畑の距離がかなり離れている、という場合には便利に活用できるはずです。

道の駅やフリーマーケットの「見て買える」はやっぱり強い!

「ネット販売より、実際の品物を見てから買って欲しい」と考えている方には、道の駅やフリーマーケットを使った販売方法がおすすめです。

特にフリーマーケットは、実際に農家とお客様が話をしながら売買できますから、お客様にとっても安心して買い物ができるのはうれしいポイントでしょう。

さらに、袋などにホームページのアドレスを載せておけば、後日お客様があなたのホームページを訪れてくれるかもしれません。

なお、道の駅で販売をスタートさせるには、所定の手続きが必要になる場合があります。最寄りの道の駅に確認をしておきましょう。

フリマアプリやECサイトは集客実績あり

その他にも以下の集客手法は、農業と親和性が高いです。

あなたの事業ステージによっては大きな力を発揮してくれるでしょう。

#1.フリマアプリ

メルカリをはじめとするフリマアプリは、農産物の販売にも活用することができます。

もともと個人向けということもあり、気軽に販売をスタートできるのが魅力です。

とはいえ、気軽に販売できる反面、顔が見えないので、お客様にとっては「この人は本当に信頼できる人なのかな?」という不安を感じやすいデメリットもあります。

お客様が安心して購入できるよう、以下のような工夫を取り入れましょう。

  • 農産物に関する情報を詳しく書く
  • どんな状態でお客様の手元に届くのかを写真で説明する

なお、気軽に出品できると言っても、農産物を一点ずつ単品販売すると、おそらく送料のほうが高くついてしまいます。

できるだけセット販売にして『こだわり野菜○種セット 一箱○円』という風に販売すると、売る方も買う方も余計な手間が省けるのでおすすめです。

#2.ECサイトの活用

フリマアプリよりももっと本格的にネット販売に乗り出したいという場合には、ECサイトを利用することをおすすめします。

フリマアプリの場合、商品が売れる度に一定の販売手数料がかかってしまいますが、ECサイトの場合は販売手数料が格安のサイトもあります。

ECサイトにはいろいろな種類がありますので、各サービスをよく比較、検討した上で、あなたの販売スタイルに合ったサイトを選びましょう。

EC、通販、TV広告に特化した広告代理店(全国版)を特集しています。

カラーミーショップ
  • 初期費用
    3,240円
  • 月額費用
    900円から
  • 商品登録数
    無制限
  • ロイヤリティ
    なし
  • 特徴
    カラーミーショップは、サポートの手厚さと低コストが魅力です。
    30日間の無料お試しもありますので、まずは少しだけ試してみるということもできます。
たまごリピート
  • 初期費用
    69,800円から
  • 月額費用
    49,800円から
  • 商品登録数
    プランにより異なります
  • ロイヤリティ
    なし(プランによってはかかる場合も)
  • 特徴
    定期購入に力を入れているのが特徴のECサービスです。
    一般家庭で毎日使う野菜など、定期的に購入してもらいたい作物がある場合に便利でしょう。
BASE
  • 初期費用
    無料
  • 月額費用
    無料
  • 商品登録数
    無制限
  • ロイヤリティ
    なし(プランによってはかかる場合も)
  • 特徴
    初期費用や月額費用が無料と、費用を大幅に抑えながら自分のネットショップを持てるのが魅力です。
    ただし、決済時の手数料はかかりますので、その点はよく確認しておきましょう。

5.『農業+アルファ』でさらに広がるビジネスチャンス

新鮮な農作物をネット等で販売するのも良い方法ですが、さらに収益を上げ、新たな顧客層を獲得したい場合には、『農業+アルファ』に挑戦してみることをおすすめします。

以下のような付加価値を提供する農家も増えています。

  • 収穫した果物でジャムを作る
  • 野菜を練り込んだパン作りに挑戦する

さらに、素材にこだわるレストランと提携して、採れたての野菜や果物などをすぐに調理してもらう、という方法もおすすめです。

『農業+アルファ』のビジネスは、アイデア次第で、いくらでも広がっていきます。

興味があるという方は、いろいろなアイデアを出して、今までにないビジネスを始められないか考えてみると良いでしょう。

まとめ:マーケティング視点を忘れずに

自然と関わりながら働く農業には、他の仕事では得られないやりがいが詰まっています。

ですが農業は、収穫した作物を買ってもらって初めて収益が出る仕事です。

これからの時代、農業で儲けを出すためには、マーケティング視点を忘れずに、販路開拓・集客に力を入れることは不可欠と言えるでしょう。

道の駅やマルシェの活用には抵抗がなくても、ブログ・ホームページ・ECサイトなどのウェブ集客には苦手感を感じるという経営者も少なくありません。

しかしウェブ集客は少人数での内製運用が可能ですし、農業経営でも実績が証明されています。

「農産物を育てることだけが農家の仕事」と思い込まず、柔軟な発想を持って、行動を起こしてみてください

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