「広告代理店に問い合わせする前に社内で何を決めておけばいいの?」
「広告代理店の営業との打ち合わせでペースを乱されないためには?」
「中小企業向きの広告代理店はどうやって選べばいいの?」
広告代理店を初めて利用する際は、何から決めて、何を社内で決めておけばよいか、誰でも迷うものです。
なんとなくの流れで打ち合わせが始まり、広告代理店営業(押し強いです)に言われるがままによくわからない広告を半年打つことになる、ということもよくあります。
単なる外注ではなく、長期で頼りにできる経営パートナーとなってくれる広告代理店を見つけることは可能です。
この記事で広告代理店選定の流れ、問い合わせ前に決めておくべきこと、中小企業案件に強い広告代理店の選び方を押さえておきましょう。
デジタルマーケティングを支援するデジマチェーンがおすすめする、中小企業案件に強い広告代理店のリストをご覧ください。
1.広告代理店選定の流れ
中小企業が広告代理店を選定するまでの流れを解説していきます。
- 自社でゴールや予算を設定
- 広告代理店に求めるサービス内容を洗い出し
- 条件に合う広告代理店を選定
- 担当とプラン内容などについて打ち合わせ
簡単ではありますが、まず自社で広告を出稿するゴール、サービス内容を洗い出してから代理店選定を行うとかなり候補が絞れて楽になります。
選定が終わった後は担当とプラン内容やサービスについて詳細に打ち合わせをして運用を開始しましょう。
2.広告代理店を利用する前に決めておくべき3つのこと
中小企業が、広告代理店を利用する前に決めておくべきことを3つ紹介します。
この3つをしっかりと設定しておかなければ広告代理店を利用する効果を最大限に得ることができません。
広告代理店を利用する前に今から解説する3つのポイントを設定しておきましょう。
広告の目的・ゴール
広告代理店を利用する前にまず決めておくべきは広告の目的・ゴールです。
目的やゴールが明確でないと、広告代理店が考案してくるアイディアがイメージと相違したり狙う効果を得づらくなります。
広告代理店はクライアントから提示された数字を達成するのが仕事ですが、クライアントは数字を達成した先のゴールを見据えておく必要があるのです。
例えば「自社の商品を○%アップ」「自社の認知度を○%上げる」など、広告の反響によって得られるゴールや数字目標を明確に設定しておきましょう。
広告代理店に依頼をする前に、広告を打つことでどのような反響を得たいのかを設定しておくことで広告効果を最大限に高められます。
事前に広告の目的やゴールをしっかりと決めておいてください。
広告掲載期期間
広告代理店を利用する前に決めておくべき2つ目のポイントは広告掲載期間です。
広告掲載期間の目安を決めておかないと、費用対効果の薄い広告をダラダラと打ち続けることになります。
単発的に広告を打ちたいのか、または長期的な目線で広告を打つメディアを変えながら長期的に広告を掲載したいのかなどを考えましょう。
広告代理店に依頼をかける前に自社でどの程度のスパンで広告を掲載したいのかをしっかりと打ち合わせしておいてください。
広告にかける予算
広告代理店を利用する前に決めておくべき3つ目のポイントは広告にかける予算です。
損益分岐点をしっかりと計算して広告にかける予算と得られる収益を分析しておかないと、無駄なお金を払うことになります。
また打ち出したい広告媒体によっても予算感が変化するので、どのようなメディアに出稿をしたいかも決めておきましょう。
中小企業が広告代理店を利用する際の平均予算は30-100万円前後、大手企業だと数千万から数億にもなることもあります。
広告代理店に依頼をかける前に広告にかける予算がどの程度になるかを検討しておいてください。
3.なぜ中小企業に強い広告代理店を探すべきなのか?
大企業だけを顧客層にしている広告代理店に見積もりを依頼しても、せっかくの広告予算と時間が無駄になってしまいます。
中小企業が、大企業向けの広告代理店を使うべきでない理由は以下の2つです。
- 大企業向けの広告戦略と、中小企業向けが取るべき広告戦略はまったく異なる
- 大企業向けの広告代理店にとって、中小企業は優良顧客ではない
もちろん、一部の広告代理店営業は得点稼ぎのために、「うちは小規模案件も受けています!」と迫ってくるかもしれません。
でもいざ受注すると以下のようなケースが発生しかねません。
- 経験の乏しい新人の担当が運用を担当する
- 告知せずに下請けの広告代理店に回される(受注価格は中抜き)
- 余りの広告枠を回される
- 検証改善・対応が後回し
上記のようなケースが起こる広告代理店が特別に悪質なわけではなく、代理店側でもリソースが限られたなかで顧客間にある程度濃淡をつけるのは仕方ないでしょう。
しかし、仕事を依頼するこちらの立場としては、上記のような対応はビジネス効率が下がるだけです。
ですから、広告代理店の営業の口車に乗せられてしまうのではなく、依頼を検討している広告代理店の主な顧客層をしっかり見極めましょう。
中小企業を主要顧客層とする広告代理店であれば、優良顧客の候補として質の高いサービスが受けられます。
4.中小企業案件に強い広告代理店選びの7ポイント
中小企業が広告代理店を選ぶ際に覚えておきたいポイントを紹介します。
- 主要顧客層は中小企業か
- WEB広告に強い広告代理店か
- 広告運用手数料はどの程度か
- 自社業界に詳しい担当がいるか
- 広告代理店の運用体制はどのようになっているのか
- レポートや訪問をしてくれるか
- 契約期間・中途解約が可能かどうか
初めて広告代理店を利用する際はどこを利用すれば良いか迷うことでしょう。
今から解説する点に着目して適切な広告代理店を選んでください!
広告代理店の顧客層は公式サイトの実績ページで判断
広告代理店の主な顧客層は、公式ホームページの実績ページを見ればだいたい見当がつくはずです。
多くの広告代理店は、公式HPの中で今までに請け負ったプロジェクトの実績を示したページを持っています。
実績ページは、クライアントの企業名やプロジェクト名が示されているでしょう。
もし、そのページに、だれもが知る大企業や行政機関のプロジェクトばかりが並んでいるようであれば、その広告代理店は主に大規模案件を取り扱うことがわかります。
会社HPの中の、会社紹介ページや価格ページも、顧客層を見極めるための大きなヒントです。
会社紹介ページの、企業コンセプトや経営者のあいさつページに「地元に密着」や「中小企業を応援」という会社コンセプトをストレートにアピールしている広告代理店も多くあります。
また、大企業向けの広告代理店は、案件の内容が千差万別になりオーダーメイド価格になることが多いので、詳細な価格情報をホームページに載せないことが多いです。
分りやすい月額料金や、案件ごとの料金を掲載している会社は中小企業向けのパッケージ価格を売りにしている可能性が高いでしょう。
同じ広告費を使うにも、広告代理店の顧客層に注意して費用対効果の高いサービスで集客につなげていくことが重要です。
WEB広告に強い広告代理店か
WEB広告は、少額でも出稿できて、制作コストが少なく、立ち上げまでの時間も短いので中小企業におすすめです。
1日に数十万とか数百万円の広告費を使える大企業と違って、中小企業には絶対的な広告予算の壁があります。
広告予算に限りのある中小企業こそ、WEB広告に強い代理店を選んでおきましょう。
例えば、Facebook、Instagram広告など、SNS広告であれば、1日100円からでも広告出稿が可能ですし、画像とテキストで広告を内製で制作できます。
先代から「お付き合い」で発注している広告代理店さんが、実はまったくネット広告に強くないというよくある事態には経営者としての確固とした判断が求められるかもしれません。
中小企業がすぐに活用できるWEB広告の種類を知りたい方はご覧ください。
広告運用手数料はどの程度か
広告代理店選びのポイントは運用手数料はどの程度かということです。
運用手数料も含めての広告予算になります。
中小企業にとって、全体の予算に占める広告予算は大きくなりますので、手数料が幾らかはしっかり押さえておきましょう。
予算の20%程度を手数料と定めている広告代理店が多いですが、固定で3万円などと定額制の会社もあります。
あまりに手数料が安いとサービス内容が手薄であったり、手厚い待遇を受けられないこともあるので安いばかりが良いとは限りません。
定めた予算の中で適切に広告運用をしてくれるかどうか、手数料がどの程度になるのかの見積もりを依頼してみましょう。
自社業界に詳しい担当がいるか
広告代理店選びのポイントは自社業界に詳しい担当がいるかどうかです。
担当者レベルで業界の知識や広告のノウハウを取得していれば広告のアイディアの提案やアドバイス、情報収集の精度が高まります。
中小企業は、ニッチなマーケットを狙っている場合が少なくありません。
事前に広告代理店を利用する際に「過去に自社と同じジャンルを担当した経験のある人材がいるか」などを問い合わせしてみてください。
会社レベルでなく1担当者レベルで自社に共通する業界に精通した担当がいる代理店を選ぶと良いでしょう。
広告代理店の運用体制はどのようになっているのか
広告代理店選びのポイントは、広告代理店の運用体制はどのようになっているのかという事です。
運用体制は多くは以下の2パターンに分かれます。
- 専任制…1人の担当がクライアントについて窓口になり、必要な部署に仕事を振っていく。レポートや運用も1人の担当が行うので密なコミュニメーションが取りやすい。
- 分業制…様々なチームが集まって広告運用を行う。毎日レポートを上げるなど報告の頻度を重視する場合、また細かい要望を即時対応してほしいなどの依頼内容が細かい場合に対応しやすい。
ご自身がどのような体制で担当者と携わっていくかを考えて、納得して依頼できる運用体制の広告代理店を探しましょう。
レポートや訪問をしてくれるか
広告代理店選びのポイントはレポートや訪問、または最低でもWeb会議をきちんとしてくれるのかという事です。
レポートや訪問での成果報告で広告の成果や事業が拡大しているかどうかを確認することができます。
レポートはもちろん直接訪問をしてもらって方針を修正したりする機会も必要です。
中小企業だからと遠慮する必要はまったくなく、報告会などにも参加してくれる広告代理店を選ぶと良いでしょう。
ただし予算によっては、レポートが月次しかあげられないなど制限がある場合もあります。
直接会ったり、こまめにレポートを送ってくれるかどうかも含めて広告代理店を選びましょう。
契約期間・中途解約が可能かどうか
広告代理店選びのポイントは契約期間がどの程度か、または最低契約期間がある場合は中途解約ができるかどうかです。
短期的なプロモーションであれば1ヶ月、ネット広告などの場合は半年など契約期間を定め、特段の事情がない場合は自動延長になるという形態が多いです。
特に最低契約期間が半年などの場合、想定したよりも広告効果が見られない場合は途中契約をできるかどうか確認しましょう。
契約期間だけでなく、途中で解約が可能かどうかということも代理店選びの重要なポイントです。
5.中小企業が広告代理店とうまく付き合う方法
広告代理店を利用する際は3つの注意点を覚えておきましょう。
以上の3つに留意することで、広告代理店をうまく利用することができます。
広告代理店を適切に利用して事業拡大につなげるためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。
担当者と密に連絡を取る
広告代理店を利用する際の注意点の1つ目は担当者と密に連絡を取る事です。
気になることがあっても遠慮して放っておくと、後から広告成果に影響したり相手への不信感につながりかねません。
広告代理店の担当との相性も健全な広告運用には必要になるので、担当者と密に連絡取ることは怠らないようにしましょう。
アポイントはこまめにとるようにする
広告代理店を利用する際の注意点の2つ目はアポイントをこまめにとるようにすることです。
実は、多くの広告代理店の担当は1人で複数企業の広告を請け負っています。
アポイントを取らないと広告の変更を依頼したいときなどにも迅速に対応ができない可能性があります。
定時の報告会を設けておく、何か変更があって依頼内容を変えたい場合はすぐにアポイントを取ってこまめに打ち合わせを行えるようにしておきましょう。
長期的な目線で結果を見る
広告代理店を利用する際の注意点の3つ目は長期的な目線で結果を見ることです。
特にWeb媒体には、ユーザーからの反応が返ってくるのに時間がかかる種類もあります。
すぐに結果が欲しくなるのが人間心理ですが、広告代理店を利用する場合は長期的な目線で代理店担当と相談しながら運用を進めましょう。
まとめ:中小企業にとって広告代理店は経営パートナー
広告代理店にはそれぞれ特化したジャンルがあり、蓄積した深いノウハウと経験から適切な広告運用をしてくれます。
自社の今後の展開や要望をしっかりと洗い出してから広告代理店を選ぶことで、二人三脚で事業拡大へとつなげていけるはずです。
中小企業であっても、広告代理店の営業を待つ時代ではありませんし、先代からの付き合いだけで広告代理店を決める時代でもありません。
ぜひこの記事で紹介した内容も参考に、認知度アップや売上アップの効果が見込める広告代理店を探してみてください!