ビジネスを始めたものの「集客ができずなかなか売上が上がらない」という悩みを抱えている人は多いようです。
ネット集客特有のコツや手法をつかんで、時間・手間・費用のどれかを投入すれば大幅な集客効果が得られます。
企業のデジタルマーケティングを支援するデジマチェーンが、オンライン・オフライン合わせて32個の集客方法と集客の3つのコツを説明していきたいと思います。
ぜひ実践し結果を出して、ビジネスを成功させましょう。
集客に使えるおすすめのスマホアプリについて特集しています。
1.集客とは?
集客とは、広告などで客の興味を惹きつけて、自社の店舗やWEBサイトなどに客を集めるということです。
自社で販売する商品やサービスの販売数を増やすためには、どれだけ多くの集客数を得られるかが大きく関わります。
ですから、集客はビジネスの成功にとって非常に重要な要素となっています。
集客の方法には特に定義も正解パターンというものは存在しません。
うまくいけばコストゼロで大きな効果が出ることも、反対に大きなコストを掛けたのに効果ゼロという場合もあります。
集客の本当の効果、成果を測るには、単なる認知度や集客された顧客の数ではなく、顧客の質が大きく関わってきます。
本当に効果の高い集客について次の項で説明しましょう。
本当の集客は実効性の高い層を狙い撃ちすること
ただ、人を大量に集めるだけでよいのであれば、大量の資金を投入して集客数を大きく増やすことも可能です。
例として、テレビCMや新聞の一面に広告を出せばかなり多くの人に認知してもらえるので高い確率で集客数を増やせます。
しかし、肝心なのは利益が費やした広告費を上回るかです。
つまり、いくら集客数が増えて売上が上がったとしても、掛かった広告費以上の利益を回収出来なければ意味がありません。
ですから、顧客を集める際は自社商品に関心ある、販売につながりやすい顧客層を集めることが大切になってきます。
集客のためにただ単に広告費を掛けるだけではなく、販売する商品やサービスの価格設定とのバランスを検討し、どのくらいの期間で広告費を回収するかを決める戦略が必要なのです。
見込み客とは?4つの見込み客とターゲットの絞り方
見込み客とは、自社で販売する商品やサービスに対し興味を持っているユーザーのことを指すマーケティング用語です。
集客にとっては、この見込み客をいかに集めるかが重要となってきます。
見込み客は購入予定時期により、次のように分類されています。
- 今すぐ購入してくれる客
- 近々購入したいと思っている客
- いずれ購入したいと思っている客
- 商品・サービスに興味がある客
この中でターゲットにするとしたら、多くの人はa.今すぐ購入してくれる客を選ぶと思います。
しかし、それは実は危険なのです。
なぜなら、a.今すぐ購入してくれる客というのは見込み客全体の1%程度しかいないからです。
ターゲットとするには少なすぎるため購入数が増えないのです。
ちなみにa.今すぐ購入してくれる客をマーケティング用語で”今すぐ客”と言い、b.~d.をまとめて”そのうち客”と言います。
集客により効果を上げるには”今すぐ客”だけをターゲットとするのではなく、”そのうち客”との信頼関係を築き上げ購入に繋げる必要があります。
2.オンライン集客術19方法は成果の明確性が魅力
見込み客を集客し自社の商品・サービスを販売するには、戦略的かつ効率的な手法を取る必要があります。
ここでは数ある集客方法のうち、簡単に始められるオンライン集客の代表的な手法について説明します。
- ホームページによる集客
- オウンドメディアによる集客
- LP(ランディングページ)での集客
- SEO(検索エンジン最適化)による集客
- リスティング広告(検索広告)による集客
- ECサイト出店による集客
- SNSや動画サイトの無料アカウントで集客
- SNS広告による集客
- インフルエンサーによる集客
- メール営業による集客
- メールマガジンによる集客
- メール広告による集客
- アフィリエイト広告による集客
- アドネットワーク広告による集客
- DSP広告による集客
- リターゲティング広告による集客
- ネイティブ広告による集客
- 記事広告による集客
- 純広告による集客
それぞれのポイントについて説明します。
ホームページによる集客
もはやホームぺージを持っていることは当たり前になっているので、競合に打ち勝つホームぺージにしていくことが重要です。
良質なコンテンツを揃えれば多くの目に触れやすくなり、集客を増やせる可能性が高まります。
ホームページの立ち上げは無料でもできますが、デザインなどにこだわりたい場合は専門業者に発注すると安心でしょう。
自社で運営・管理を行えば、サーバーの管理費や人件費などはかかりますが広告費は発生しません。
ホームページでは、競合との差別化ポイントをわかりやすく紹介しましょう。
また、自社の情報を明確に表示して信頼性をアピールすることは欠かせません。
また、ホームページを作っただけではアクセス数は増えません。
SEOを意識して検索エンジンで上位表示されるような工夫や、メールマガジンやSNSを利用した戦略などが重要になってきます。
ホームページ集客で費用対効果を劇的に改善させる戦略について解説しています。
オウンドメディアによる集客
オウンドメディアは、ホームページと形式は類似していますがより幅広い顧客層を集客できる方法です。
体裁はブログのように定期的に新しいコンテンツを追加していきます。
しかし、自社が伝えたいことでなく、見込み顧客が知りたいことを掲載するのがオウンドメディア成功への重要戦略です。
まずはページ数を増やすことが前提ですが、時間が経てば経つほどオウンドメディアの集客力は増します。
実店舗のレイアウトを考えるときと同様に、ホームページを訪問する見込み顧客の探し物(=解決策)がすぐに見つかるような分かりやすいデザインを心がけましょう。
弊社デジマチェーンが1年で集客に成功したオウンドメディア戦略についてまとめています。
LP(ランディングページ)での集客
画像出典元:http://keikeicambodia.com/lp/
ランディングページは、上記のサンプルページ画像のように、サイト訪問者をダイレクトにアクションへ促すために特化してデザインされたウェブページです 。
見込み顧客を、ネット検索・リスティング広告・SNS・ブログ・外部のホームページなどから、ランディングページに誘導します。
そして、見込み顧客にサービスや商品の内容を「一気に」説明し、「一気に」注文やお問い合わせといったアクションへ促すのが狙いです。
上記のサンプルページ画像を見てわかるように、通常の企業ホームページよりも、紙媒体のチラシに近いレイアウトになっています。
ランディングページは、いわば営業のセールストークを1枚のページのなかで順序立てて再現したような形です。
ですから、どうしても情報量が多くなり、縦長のページになるのです。
LPは商品やサービス1つに対して、1つのLPをつくります。
LPの出来不出来で、次のステップへの誘導の成功確率が劇的に変わります。
2つのパターンのLPをつくってみて、どちらが反応がよいかなどを確認するテストをABテストと言います。
LPはABテストを複数回行ってブラッシュアップしながら、精度を上げていきます。
ランディングページを使って集客を始める方法詳細についてまとめています。
SEO(検索エンジン最適化)による集客
SEOとは、”Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)”の略語であり、WEBページの最適化によりGoogleやYahoo!などの検索エンジンでの検索結果を上位にさせることを言います。
検索結果で上位に表示されればクリックされる確率が高くなるので集客数は大きく上昇します。
大雑把に説明すると、クローラーという世界中のWEBページを巡回しているプログラムに、有益なWEBページであると判断させることです。
ユーザーにとってわかりやすく、有益で、専門性のあるWEBページ・コンテンツを制作することにより検索結果で上位に表示させることで集客数アップを目指します。
また、有益なWEBページ・コンテンツを制作すれば、WEBページに訪問したユーザーの信頼も獲得しやすくなるといった相乗効果も狙うことが出来るため、必ず実践しましょう!
日本語化されていて初心者でも使いやすいSEOツールについて特集しています。
リスティング広告(検索広告)による集客
リスティング広告とは、検索されたキーワードに合わせて検索結果画面に表示されるWEB広告のことです。
検索キーワードに連動される広告なので、検索連動型広告とも呼ばれています。
代表的なプラットフォームは以下です。
- Google 広告(旧称はGoogle AdWords)
- Yahoo!広告(旧称 Yahoo!プロモーション広告)
この広告はユーザーによりクリックされる度に広告費が課金されるPPC(Pay Per Click)というシステムが採用されています。
メリットは、興味を持っているユーザーに対し広告を表示させられることや、クリックされなければ広告費が発生しないシステムであるため集客方法として効率的であるということです。
デメリットとしては、1クリックの単価が高くなりがちなことです。
1クリックの単価は年々上がってきており、高いものだと1クリック400円にもなります。
そのためリスティング広告でより効率的に集客を行うためにはクリック数を減らすという方法があります。
ただ単にクリック数を減らすのではなく、無駄なクリックをなくすことが目的です。
初めての方がリスティング広告を出稿するまでに抑えておくべき知識をまとめています。
ECサイト出店による集客
物販系のビジネスをやっているなら、大手ECサイトに出店することで販路を拡大しお客さんを増やすことが可能です。
大手サイトならではの信頼感や、こなれた購入システムを利用できるのは大きなメリットでしょう。
人気のある大手ECサイトは以下です。
- 楽天
- Amazon
- Yahoo!ショッピング
- base
SNSや動画サイトの無料アカウントで集客
現在、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSサービスや、YouTubeなどの動画サービスは、数十億人規模とのユーザーに利用されています。
SNSサービスや動画サービスは基本的なアカウント使用料は無料です。
無料でも飛躍的に集客数を増やせる可能性を秘めており、この巨大マーケットを利用しない手はありません。
特にFacebookやインスタグラムには多くの企業や個人が専用ページを作り、商品・サービスの紹介や写真を掲載し宣伝活動を行っております。
また、いいね!が多い投稿に自社ホームページのリンクを貼っておけば多くの集客を見込むことができます。
また、Twitterで多くのフォロワーを持っていれば自身が広告塔となり多くのユーザーに自社メディアの商品をアピールすることも可能です。
動画撮影や動画編集の機材が揃っていれば、YouTubeで自社の商品やサービスを紹介する動画を作成し投稿するという方法も、スマホが普及した現代では有効だと言えます。
SNS広告による集客
SNS広告とは、TwitterやInstagram、TikTokなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)に配信する広告のことです。
SNSに登録されているユーザの属性や趣味・関心データを基に、最適なターゲットに集中して広告を配信することができます。
SNS広告の強みは、その拡散力の高さです。
ユーザーが他の人にシェアしたいと思うような内容の広告を配信することができれば、爆発的に情報を広めることができます。
また、正確なターゲティングができるのもSNS広告の魅力です。
年齢や性別、住んでいる地域、興味のある内容など、個人のユーザー情報に基づいて細かくターゲットを絞り込むことができます。
集客効果の高い代表的なSNS広告は以下です。
- Twitter広告
- Instagram広告
- Facebook広告
- LINE広告
- TikTok広告
- Pinterest広告
クリエイティブには完成度の高さが求められる
SNS広告では、魅力的でユーザーの注目を集めるような広告でなければ見てもらえない可能性が高いです。
画像や動画、テキスト使い方などをよく考える必要があり、出稿までの手間やコストがかかります。
また、インパクトだけをねらった広告を配信してしまうと、「炎上」という悪い形で拡散されてしまうこともあります。
インフルエンサーによる集客
インフルエンサーによる集客は、インスタグラムやYouTubeなどのSNSで影響力を持つ「インフルエンサー」に、自社の商品やサービスをPRしてもらうマーケティング手法です。
インフルエンサーは多くのフォロワー(ファン)を抱え、特定のジャンルで独自のコミュニティを築いています。
主に活動しているSNSのタイプによって、以下のように分類されます。
- ブロガー
- YouTuber(ユーチューバー)
- インスタグラマー
- ツイッタラー
- ティックトッカー
マスメディアでは届かないターゲット層にもリーチできるうえ、多くの消費者を購買行動へと動かすことができます。
インフルエンサーマーケティングは、最新のネット技術を活用した究極のクチコミマーケティングとも言えるでしょう。
注意点としては影響力の高い人ほどコストが高くなること、そして企業イメージ・ブランドイメージとの相性によって広告効果が上下することです。
インフルエンサーマーケティングについて詳細な説明を行っております。
メール営業による集客
オンライン見積もりや展示会で交換した名刺など、顧客やユーザーが登録してくれたメールアドレスを活用してメール営業する手法です。
セールやお得な情報を流して集客を促す方法もよく使われます。
「割引券」「会員特典」など、タイトルにメールの主旨を入れると読まれやすいでしょう。
直接的に顧客やユーザーに営業展開できるため大きな効果を期待できます。
しかし、しつこくメールを送ったり、不要な情報を送ってしまうとユーザー離れを起こすので注意しましょう。
メールマガジンによる集客
定期的に送付するメールマガジンも、まだまだ使える集客手段です。
ネット集客方法の多様化で情報収集ルートが増え、以前のようにはメルマガ集客が活用されなくなりました。
しかし、1対1の関係でリーチできる点で、メールマガジンは優れています。
成功するためには、価値ある内容を配信し過剰な宣伝を慎むことです。
メール集客の効果を段違いに上げるテンプレートについてぜひご覧ください。
メール広告による集客
メール広告とはメルマガを利用した広告のことです。
メルマガによる広告は昔ほど効果を得ることができなくなりましたが、それでも上手く利用すれば高い効果を得られることが可能です。
方法としては、協力関係にある企業や個人が発行しているメルマガに広告を掲載してもらうという方法もあります。
広告を掲載してもらう場合、他の会社や個人が出しているメルマガに広告費を支払って掲載してもらうのも可能です。
また、自社のメルマガと合わせ相互で広告を掲載し合うことで広告費を抑える方法もあります。
ただし、この場合、自社で配信しているメルマガが配信者にしっかりと購読されており影響力も持っている状態でなければなりません。
もっとも、これは相手企業や個人にも言えることで、しっかりと購読されているメルマガでなければ広告を掲載しても効果はありません。
逆に迷惑メール扱いされているようなメルマガに自社の広告を掲載すると、逆効果になる可能性もあるため注意が必要です。
メルマガ広告について詳しく知りたい方はご覧ください。
アフィリエイト広告による集客
アフィリエイト広告とは、インターネットにおける成果報酬型の広告です。
ユーザーがアフィリエイト広告を通じて、設定したアクションを取ると広告主に広告費用が発生します。
例えば、ある商品の「購入」をアクションとして指定していた場合、ユーザーがその商品を購入することで初めて広告費用が発生します。
アフィリエイト広告のメリットは、その費用対効果の高さです。
広告主が定めた成果地点にユーザーが到達した時のみ費用が発生するので、無駄な広告費を最小限に抑えることができます。
- 初期費用・月額固定費用:5万円前後
- 成果報酬の30%前後
ASPを利用するためには月額費用がかかりますが、その月額費用を回収できさえすれば費用対効果が1.0を下回ることはありません。
多くの場合、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)というアフィリエイト用の仲介サイトを使います。
代表的なASPは以下です。
- A8.net(エーハチネット)
- バリューコマース(Value Commerce)
- afb(アフィb)
- AccessTrade(アクセストレード)
- LinkShare(リンクシェア)
国内の主要ASPをほぼ網羅した、最大級のASPリストはこちらをご覧ください。
デメリットは意図しない掲載面への広告の掲載
アフィリエイト広告は、企業のホームページから個人のブログまで幅広く掲載可能で、通常は広告主側で掲載メディアを選べません。
もし、あやしいブログや合法すれすれの広告手法を用いるサイトに広告が掲載されると、企業のブランドイメージや、自社の商品・サービスの評判が傷つけられるリスクがあります。
不正な広告によって発生した損害の責任が、ASPや広告主にまで波及するケースも珍しくありません。
自社のイメージに合わないWebサイトでは掲載されないよう、定期的にチェックしたり、取引するASPを選ぶ必要があるでしょう。
アドネットワーク広告による集客
アドネットワーク広告とは、複数の広告媒体(Webサイト、SNS、ブログ等)を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する広告手法です。
通常さまざまな媒体へ広告を配信する場合、それぞれの媒体と契約したり、指定された形式で広告を作成しなければなりません。
また、媒体によって料金体系も異なるため、管理が複雑です。
しかし、アドネットワーク広告の場合、アドネットワーク業者とだけ契約すれば、さまざまな媒体にそれぞれに合わせた形式で広告を出稿してもらえます。
入稿または入札するだけで提携の広告媒体に大量出稿できるので、潜在的な客層に認知を拡大したい場合に役立ちます。
また、掲載後もインプレッション・クリック・コンバージョンなど、効果測定データをまとめて確認することができるため、データ分析も容易です。
代表的なアドネットワーク広告サービスは以下です。
- Googleディスプレイネットワーク(GDN)
- Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)
- 楽天アドネットワーク(Rakuten Marketing Platform)
- LINE広告ネットワーク(旧 Ads Platform for Publishers)
デメリットは意図していないWebサイトに広告が表示される可能性
アドネットワーク広告では広告出稿先を選定することが難しいため、広告主が意図していないWebサイトに広告が表示されることがあります。
複数のアドネットワークサービスを利用する場合は特に注意が必要です。
同じ媒体に広告が重複して配信される可能性があり、過度な露出によってユーザーに嫌悪感を与える可能性があります。
DSP広告による集客
DSP広告とは、広告主に用意されたプラットフォーム「DSP」(Demand Side Platform)を通じて配信されるディスプレイ広告です。
広告主が狙いたい属性のユーザーに対し、リアルタイムに広告枠の入札が行えるという特長があります。
1秒間に何回もの広告枠の入札がリアルタイムに行われ、条件に合う広告主の中で最も高額を付けた広告が掲載される仕組みです。
DSP広告の最大のメリットは、ターゲットユーザーにピンポイントでアプローチできる点です。
以下のようなユーザーデータをもとに、最適化された広告が配信されるため、特定のユーザーに向けて広告を出すことができます。
- 性別
- 年齢
- 地域
- 検索履歴
- 行動履歴
広告主のニーズに合わせた柔軟な配信も可能です。
特定の期間のみ入札額を上げる、特定ジャンルの媒体に絞って配信するなど、配信条件を細かく設定できます。
主なDSP広告サービスは以下です。
- Red(株式会社フリークアウト)
- UNIVERSE Ads(株式会社マイクロアド)
- MarketOne(株式会社プラットフォーム・ワン)
- GMO SmaAD DSP(GMO TECH株式会社)
DSP広告を利用するには、広告費の他に初期費用や手数料がかかる場合が多いです。
また、DSP会社によってターゲティングが異なる可能性があります。
提携している配信メディアのジャンルや、保有するデータ、アルゴリズムにより、配信先となるユーザーの選定に大きな差が出ます。
それぞれのDSP会社の特徴をよく把握してから選ぶ必要があるでしょう。
リターゲティング広告による集客
リターゲティング広告とは、一度サイトを訪れたユーザーを、サイト離脱後も追跡する広告手法のことです。
自社のサイトや商品ページなどに訪れたことのあるユーザーに対し、再度広告を配信することができます。
リターゲティング広告のメリットは、効率よくコンバージョン率を上げることができる点です。
一般的にリピーターは新規客よりコンバージョン率が高くなります。
無数に存在するユーザーの中から、買おうかどうか迷っている「離脱者」に再度アプローチすることで、ユーザーを効率良く刈り取ることが可能です。
その効果性ゆえに、リターゲティング広告は広く普及しています。
以下のような大手広告配信事業者のシステムを使って広告を配信するのが一般的です。
- Google 広告(旧称はGoogle AdWords)の「リマーケティング」
- Yahoo!広告(旧称 Yahoo!プロモーション広告)の「サイトリターゲティング」
新規顧客開拓には向いていない
リターゲティング広告は、新規顧客開拓には向いていません。
一度サイトに訪れた見込み客に対して配信する広告だからです。
また、何度もしつこく広告を配信されることで、かえって購買意欲が下がる可能性もあります。
同じユーザーに広告を配信する回数限度の設定などに注意が必要でしょう。
ネイティブ広告による集客
ネイティブ広告とは、記事と広告を自然に溶け込ませユーザーにストレスを与えずに情報を提供する広告です。
例えば、ニュースサイトの記事やSNSのフィードの中に混ぜて自然に表示させます。
リスティング広告などと比べて、いかにも広告という印象を与えにくく、ユーザーに受け入れられやすいのが特徴です。
広告を見せられているという感覚が少ないため、興味を持ちやすく自然とクリックされやすい傾向があります。
また、コンテンツが面白ければSNSなどでシェアしてもらえる場合があるというメリットもあります。
直接的な見込み顧客だけでなく、潜在層へのアプローチも期待できるでしょう。
実際には広告であるため、どこかに「広告」であることは明記されます。
広告制作には手間を掛ける必要
ネイティブ広告のデメリットは、広告制作に手間がかかることです。
単純に商品やサービスを紹介するだけでなく、コンテンツとして楽しんでもらうことも意識しなければなりません。
また、広告に見えないことは、「だまされた」と感じさせてしまうデメリットにもなりえます。
記事広告による集客
記事広告とは、通常のWeb記事と同様の体裁で掲載される広告のことです。
「タイアップ広告」とも呼ばれます。
他のクライアントと提携し、第三者にユーザー目線で商品やサービスについてのPR記事を作成してもらいます。
それを人気メディアなどに配信する広告手法です。
記事広告のメリットは、第三者の目線で商品やサービスを紹介してもらえる点です。
最近では特に、口コミやレビューを参考にして購入するユーザーが増えています。
第三者の率直な感想が入った記事広告なら、信頼を得やすく、ユーザーは購入後の自分をイメージできます。
購入へのハードルを下げる効果を期待できるでしょう。
また、タイアップするメディアの認知度が高ければ、そのブランド力を活用し、信頼感や購買意欲を高めることができます。
「広告」や「PR」などの表記がなされるので、通常の記事とは区別がつくようになっています。
デメリットは費用
記事広告の費用は、小さな媒体でも50万程度、それなりの媒体で掲載するとなると100〜200万円程度が相場になります。
質の高い紹介記事を制作するとなれば、制作までの手間がかかるため、出稿まで時間がかかる広告手法でもあります。
純広告による集客
純広告とは、サイト内で決められた広告枠を一定期間買い取り広告を表示させるものです。
古くからあるWeb広告の手法で、バナー広告やテキスト広告があります。
Yahoo!JAPANや日本経済新聞社、ニコニコ動画といったさまざまなメディアで純広告が提供されています。
特化したジャンルの媒体を選べば、ターゲットをしぼって広告を配信することも可能です。
純広告の最大の魅力は、今まで自社製品に興味・関心のなかった潜在層にもアプローチできる点です。
特に利用者の多い媒体に掲載すれば、かなりの数のユーザーの目に触れることになります。
買い取った期間中は必ず掲載されるので、広く確実にアピールできる広告手法といえるでしょう。
一度出稿すれば、運用コストはかからないのもメリットです。
効果の深さは読みにくい
純広告は、たとえ効果がなかったとしても費用がかかってしまいます。
人気のWebサイトだと広告枠がかなり高額なケースもあるので、失敗した時のリスクは大きいです。
また、詳細なターゲティングができないのもデメリットになります。
3.オフライン集客術13方法で幅広い層にアピール
見込み客を集客し自社の商品・サービスを販売するには、幅広い層に訴えていくことも重要になってきます。
「リアルは古い、時代はネットでの集客だ」とオフライン集客を切り捨てている人もいるようです。
しかし、その考え方は間違いです。
ネットでの集客は確かに効果的ですが、ビジネスの形態や商品の種類によってはオフライン集客の方が向いている場合もあります。
ここでは数ある集客方法のうち、簡単に始められるオフライン集客の代表的な手法について説明します。
- 折り込みチラシによる集客
- ポスティングによる集客
- ダイレクトメール(DM)による集客
- FAXDMでの集客
- 無料セミナーやイベントの開催による集客
- 展示会への参加による集客
- テレアポによる集客
- 紹介による集客
- 新聞雑誌広告による集客
- 看板による集客
- 街頭配布による集客
- プレスリリースによる集客
- 出版での集客の方法とやり方
それぞれのポイントについて説明します。
折り込みチラシによる集客
古典的な集客方法である新聞の折り込みチラシは、家電量販店や衣類など家庭が日常的に使う商材やサービスに向いています。
制作する際はデザインやキャッチフレーズなど目に留まるための工夫が必要です。
人の目を引きつつ、ぱっと見で内容を理解できる作りにしなければ、効果は出てくれません。
基本的にチラシを見る人は熟読ではなく流し読みします。
ですから、一目で何の広告なのか分からなければ集客の効果性は著しく落ちてしまいます。
効果的なチラシを作るなら、初期費用をかけてプロのデザイナーに制作を依頼する方が良いでしょう。
ポスティングによる集客
お店の宣伝やリフォーム・ハウスクリーニングなど狭いエリアを対象に集客するには、チラシのポスティングが効果的です。
顧客になりそうな人が住んでいるエリアを対象に、チラシを郵便受けに直接投入します。
チラシを配るエリアや規模を細かく調節できるため、リサーチ次第で顧客が望む情報を的確に届けることができ、集客へとつなげることが可能です。
家族層などを狙うなら集合住宅を攻めるなど、ターゲット層に合わせたエリア選択もコツです。
自分自身を含め、社員やアルバイトなどの自社の人員で行う方法と、業者に委託する方法があります。
よく事情のわかっていないアルバイトに頼むと逆にコストがかかることもあります。
さらに、最悪の場合にはポスティングに良い心象を持っていない人とのトラブルもあり得ます。
ですからポスティングはノウハウを有した専門業者に委託するのが無難です。
ダイレクトメール(DM)による集客
ダイレクトメールは郵送で配布するため、対象者に確実に届く方法です。
商品やサービスの案内を、チラシ、カタログ、小冊子などの形で郵送します。
県外など遠くのエリアに住む方にも宣伝できます。
新規顧客や既存顧客だけでなく、離脱客にも郵送して集客を図りましょう。
しかしながらダイレクトメールだとわかると開封してくれない人も多くなっています。
そのため、以下のように、開封率を上げるための工夫は必要です。
- ダイレクトメールっぽくない茶封筒を使う
- 期間限定のオファーをつける
- 宛名に会社名ではなく個人名を記載する
- 手書きで住所を書く
- 封筒を開けることのメリットやおまけをわかりやすく記載しておく
事前の会員登録やメンバーズカードの発行などで情報収集を行う作業が重要になってきます。
郵送代を使って送るので、1通あたりの経費としてはやや割高です。
コスト管理はきっちりと行いましょう。
FAXDMでの集客
BtoB営業(法人営業)ではFAXを使ったDM営業もまだまだ健在です。
大きな労力や資金を使わずに一斉送信できます。
セミナー開催の案内や、助成金や補助金などの送られた側にとって損のない商品やサービスの場合には相性は良いでしょう。
ただ、郵送によるダイレクトメールと同様、いかに開封率を上げるかというポイントは重要です。
1つ効果的なのは、単に「ご担当者様」というような宛名で送るのではなく「〇〇様」と個人名宛で送付することです。
しかし、相手側の紙やインクを使っているわけですし、読んでもらうのも手間になります。
リアクションがない相手に繰り返し送付し過ぎないように注意しましょう。
また、リモートワークの普及により、想定している相手に届かなかったり、実際に読まれるタイミングが遅れたりなど受け取り側の状況が読みにくくなっていることは想定しておきましょう。
無料セミナーやイベントの開催による集客
無料セミナーやイベントを自社開催して、見込み顧客となるお客さんに来てもらうのは効果的な集客方法です。
セミナーを無料で開催し、終了後に商品を紹介します。
また、セミナー終了後に名刺交換をして後日のフォローにつなげることもできます。
1対1だと営業効率が悪くなりがちななかで、セミナーの形で数十人単位を相手に自社の商品やサービスを知ってもらう機会になります。
参加者の多くは興味を持って集まった人がほとんどのため、商品やサービスの成約率が高いのがメリットです。
ビジネスの流行や時流に乗った内容のセミナーは人気を集めやすいので、タイトルや開催内容を工夫しましょう。
集客につなげやすいイベントのネタについて特集しています。
日程の調整、会場の選定や借りる手続き、案内の作成・告知、講師の手配などといった手間もかかるので、安定的な集客がポイントになります。
無料セミナーを告知するLPを作成し、会社の公式SNSアカウント・リスティング広告・SNS広告で集客し、セミナーのポータルサイトなどネット媒体を活用して告知しましょう。
最近はZoomを用いたオンラインでの無料セミナー(ウェビナー)の開催も簡単になってきました。
ウェビナーの開催に必須のZoom有料版を格安で導入する方法について説明しています。
展示会への参加による集客
関係業界の展示会にブースを出して、自社の商品を見てもらい見込み顧客を集客する方法も効果的です。
短期間で効率よく、見込み客を集められその場で商談を進めることもできます。
ブースに来てくれた人の名刺をもらえばフォローアップにもつながります。
業界関係者が多数集まるため、とても効率的に名刺交換ができます。
競合他社に興味がある多くの見込み顧客も会場に訪れ、アピールするチャンスが生まれるのも展示会のメリットです。
出店するのに費用は発生しますが、直接話せるので見込み顧客の獲得確率は高いです。
自社で開催する無料セミナーやイベントと比べると、ほとんど主催者が用意してくれるので、準備の手間はそれほどかかりません。
基本的には無料セミナー同様、展示会に来てもらうための集客を行う必要があります。
展示会集客の成功ポイントは、以下の3点です。
- 案内状の送付
- 最新トレンドに沿ったブーステーマの設定
- 集めた名刺のフォロー
展示会にはその分野に興味がある人が集まるため、効率的にブースに呼び込んでアピールしましょう。
テレアポによる集客
テレアポは電話で営業を行う集客方法で、特に高額商品の場合には有効な集客方法です。
対象のリストに電話をして、自社の商品やサービスを主に新規顧客にアピールします。
顧客と直接会話をするため、ネット集客では把握できないニーズの情報を収集できます。
トークスキルを持つスタッフがいるなら自社で行うことも視野に入れますが、そうでないなら外注先を探すことも検討しましょう。
紹介による集客
既存顧客からの紹介は、相手からの信用度が高く効果の出やすい方法です。
第三者の信用が加わることで相手と接触できる確率が格段に高まります。
信頼関係が築けている顧客からの紹介なので、今すぐ顧客でなくても長期で有益なつながりになる可能性が高いです。
契約直後のようなエンゲージメントが高まっているタイミングが紹介には最適でしょう。
お客さんにお客さんを紹介してもらう紹介の仕組みを制度として導入するのも効果的です。
「新しい顧客を紹介してくれたら割引がある」というような紹介制度は、ジムやエステサロンなどの会員登録による継続課金制のビジネスに向いています。
ただし、紹介をお願いするタイミングや頼み方を間違えると紹介してもらえないだけでなく、既存顧客との信頼関係を失う可能性もあるため注意しましょう。
新聞雑誌広告による集客
新聞広告は、特にシニア層をターゲットにしている場合に向いています。
書籍や旅行パッケージ、補聴器などの医療器具には効果的です。
雑誌の場合も、読者層と自社の見込み顧客層がマッチしているか確認しましょう。
新聞や雑誌に広告が掲載されることで信用度も上がるというメリットも魅力です。
ただし全国紙の場合、比較的小さな広告でも数十万円はかかってしまいます。
地方紙でも、まだまだ数万円~十数万円はかかることが普通です。
そのため、中小企業にはあまり向かない集客方法かもしれません。
それでも、業界専門誌であれば比較的出稿料も安いので、低コストで自社に興味を持つ可能性が高い層にリーチできるでしょう。
看板による集客
看板は、街中で目につきやすい集客媒体です。
店舗の看板であれば店内へ誘導する効果があり、商品やサービスの広告であれば認知度アップをはかれます。
インパクトをもたせたデザインにして伝わりやすい内容にしましょう。
以下のように看板の種類も次々に新しいスタイルが出ているので自社に適した看板を選択できます。
- 手書きのウェルカムボード
- 電光看板
- デジタルサイネージ
- バナースタンド
自社にふさわしいものを選択しましょう。
街頭配布による集客
街頭配布は、ティッシュやチラシに広告を掲載したり、商品サンプルなどを街頭で配布する手法です。
認知度の向上や実用性の周知には高い効果を発揮します。
化粧品やコンタクトレンズの販売や、居酒屋などの飲食店の集客でよく用いられている手法です。
サンプル配布は足を止めて受け取ってくれる確率が格段に上がるので、コストはかかりますが効果はあります。
プレスリリースによる集客
プレスリリースは、新聞社や雑誌の編集部、テレビ番組の制作会社などのマスメディアに新商品や新規サービスなどのリリース情報を送付し取材してもらう方法です。
プレスリリースを打ったからといって確実に取材に来てもらえる保証はありませんが、実際に取材してもらえると格段に信用度と宣伝効果が上がります。
取材してもらえるかどうかは確実ではないので、目に留まりやすいプレスリリースを打たなければなりません。
それなりに自信のあるサービスのみに用いるべきでしょう。
最近では、オンラインでのプレスリリースを行うPR TIMESのようなプラットフォームも増えています。
出版での集客の方法とやり方
出版をすることで、本を買ってくれた人を見込み客とする集客方法です。
本を出したことで、講演に呼ばれたり、メディアに出たりと露出の機会も一気に増えることもあります。
出版には、以下の2種類の方法があります。
- 自費出版
- 商業出版
自費出版は、数百万円の費用はかかりますが、自社の商品価格を考えればコスパの良い集客方法です。
商業出版は費用がかかりませんし、印税収入も発生します。
特に商業出版できると大きな集客効果が見込めます。
出版社の編集者の目に留まるためにも、ブログやSNSで定期的な情報の発信を行っておくことが重要です。
4.集客の3つのコツ
集客で大きな効果を得るための3つのコツを紹介します。
集客の手法は数多く存在すると説明してきましたが、いずれの方法も成功ためのコツや考え方がいくつかあります。
次にそのことについて説明していきたいと思います。
(1)マーケティングを理解する
集客のコツの1つ目は、マーケティングを理解するということです。
ここまでいくつかの集客に関する手法を説明しましたが、そのすべてにおいてマーケティングの知識が必要です。
マーケティングとは、マーケットを細分化した上で分析することでターゲットを明確化し効率的に販売するために行います。
マーケティングの基本として4Pという言葉があります。
- PRODUCT(製品)…機能やブランドイメージの追求
- PRICE(価格)…適切な価格設定
- PLACE(流通)…購入ルートや購入方法の検討
- PROMOTION(プロモーション)…認知度やブランドを伝える
簡単に説明すると4P分析を行うことで、ライバルの多い市場でも価格勝負するのか、ニッチ市場で高単価な商品を販売するのか、などの取るべき手法の検討と決定を行います。
その他にも、大量に在庫を置き短納期勝負するか、などの手法もありますので覚えておくといいと思います。
現在、WEBビジネスにおいてはライバルが多く存在するためマーケティングを理解しないまま競争に勝つのはかなり難しいことだと認識しておかなければなりません。
そのため、セミナーでも独学でもマーケティングを理解するということが成功の近道と言っても過言ではありません。
(2)万人に訴える集客方法はないことを理解する
集客のコツの2つ目は、集客効果が出にくい方法があることを理解するということです。
集客効果が出にくい方法のひとつに、信頼関係が築けていないユーザーに対し販売するということがあります。
ユーザーの気持ちになってよく考えてみればわかりますが、広告を一目見ただけで購入するユーザーはまずいません。
そのため、すぐに購入してくれるユーザーはいない、という考えを持った上で、見込み客に対し様々な工夫を重ねたアプローチを行うことで、まずは信頼関係を構築することに注力して下さい。
そこで信頼関係を築けたら購入に繋げるというステップを踏んでいくことが大切です。
(3)顧客をファンにすることを意識する
集客のコツの3つ目は、顧客をファンにさせることを意識するということです。
購入してもらった顧客と更なる信頼関係を築くことでファンにさせてリピーターにします。
このプロセスは非常に重要であり、ビジネスの常識でもあります。
また、ファンにさせることで、競合との価格競争に巻き込まれることもなく、高価格設定の商品やサービスを販売するチャンスも高まるといった様々な波及効果が生まれます。
昔からどんなビジネスでも共通することですが、お客様は大切に、ということです。
因みに営業では次のようなステップを踏んで顧客にアプローチしていきます。
- 集客
- 見込み客へのアプローチ
- 販売
- リピーター(ファンにさせる)
リピーターであれば、すでに信頼関係が築けていますので、次回から③の販売のステップからスタートすることができます。
適正な利益が出た上でリピーターが増えればビジネスが成功する可能性はかなり高くなるでしょう。
まとめ
今回、集客をテーマに手法とコツ、考え方などを解説してきました。
解説の中でも重要なポイントと伝えたかったことは、今すぐ客の獲得よりもそのうち客を集めて信頼関係を築いていく方が成功する可能性が高くなるということです。
理想的なリピーターを増やす成功パターンを描くためにも、まずは”集客”のステップで工夫に工夫を重ね、リピーターとなる見込み客の心を捕まえて結果を勝ち取りにいってください。