「CRMを導入したいがツールが多すぎて特徴を把握できない」
「機能の一覧や比較表があればもっと選びやすいのに…」
各社がCRMツールをリリースしているため、選択肢が多すぎて導入すべきツールが分からなくなってしまいます。
実は、CRMを導入して失敗したと感じている多くの会社の原因は、「必要な機能が備わっていないツールを購入してしまった」よりも、「使いもしない機能に毎月高い費用を払っている」です。
自社の目的に合わないツールを導入しても、結果的に乗り換えを行なって無駄なコストを注ぎ込まなければならなくなります。
そこで今回は定番CRMツールを14個、そしてツール選びのポイントを3つご紹介します。
最後まで読めば導入すべきCRMツールがどれなのかはっきり分かります。
なお、CRMの概要について事前に詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
「CRMとは?顧客管理に必須?【初心者必読】メリット・デメリット・導入判断の基準活用のコツ明快解説」
1.CRMツール クラウド型・オンプレミス型の違い
クラウド型・オンプレミス型の違いは下記のようになっています。
クラウド型の方が初期費用や導入のしやすさなどは優れています。
また人的リソースも担当者は必要ですが、チームを組むまなくても運営がスムーズなのがメリット。
セキュリティレベルは高く、自社セキュリティでは不足な場合はクラウド型を選ぶと良いでしょう。
一方ツールにもよりますがカスタマイズ性はオンプレミス型と比べて低いです。
オンプレミス型は高価で導入までに設備投資などがかかり、人的リソースも部門単位で必要です。
しかしカスタマイズの自由度が高いことや、自社システムとの連携のしやすさがメリット。
導入にあたりクラウド型・オンプレミス型どちらかを使うかも検討しておきましょう。
CRMツールだけでなく、問い合わせ情報の管理・共有など、カスタマーサポートをさらに加速させる代表的なツールの記事で紹介しています。
2.クラウド型CRMおすすめ10ツール
導入しやすく、誰でもどこでも使えるのがメリットのクラウド型CRMツールを10個紹介します。
分かりやすい比較表も作成したので参考にしてください。
ツールによっては柔軟なカスタマイズも可能なので、特徴や料金面を比較してみましょう。
Service Cloud
Service Cloud(サービスクラウド)は、営業支援サービスで豊富な実績を持つ株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するクラウドベースの顧客管理(CRM)ツールです。
以下のような、誰もが知る多くの大企業が導入して業務改善に成功しています。
- チューリッヒ生命:営業部門の業績・生産性向上
- 三井住友カード:業務効率化・顧客満足の向上
- アスクル:一日数千件の問い合わせを一元管理及び共有によるサービス改善
Salesforceなの?Service Cloudなの?
「Salesforceを導入しています」という会社説明を最近よく聞きますが、もし顧客管理分野の話であれば、厳密にはServicecloudを導入しているケースがほとんどです。
簡単に言うと、セールスフォースは社名salesforce.com, Inc.(日本名:株式会社セールスフォース・ドットコム)を指します。または、営業支援(SFA)・顧客管理(CRM)などの複数のsalesforce製品を組み合わせて使うプラットフォームの総称としても用います。
Service Cloudは、salesforceの中の顧客管理(CRM)ツールの製品名です。ちなみに営業支援ツールはSales Cloudと言います。
個々のツール名よりも会社名の方で呼ばれることが多くなっています。
Service Cloudは以下のように、顧客サポートに必要な様々な機能が揃っています。
- コンタクト履歴の一元管理
- ナレッジ管理
- サービスプロセスの自動化
- サービス対応分析
- 注文内容の管理
Service Cloudならカスタマーサービスの業務効率化と品質向上に貢献してくれるでしょう。
Salesforce全体の機能詳細についての記事でわかりやすく説明しています。
費用感
月額3,000円〜(1ユーザー)
HubSpot CRM
HubSpot CRMは見込み客や顧客を効率的に管理して、効果的に対応することができる無料のCRMツールです。
MA(マーケティングオートメーション)ツールの超定番プラットフォームHubSpotの中のツールです。
HubSpotのシステムを試しに利用したい人におすすめで、無料とは思えないほどの高機能が備わっています。
HubSpot CRMの大きな特徴の1つは情報の見やすさです。情報管理画面のダッシュボードがすっきりとしていて見やすいのが特徴的。
また、HubSpotCRMは、顧客とのコミュニケーションが自動で記録される仕組みになっています。電話やメール、SNSを用いて得た顧客情報が自動で記録されるので、データ入力の手間が省けるのです。
HubSpotのCRMは、リアルタイムで顧客に対応できます。チャットやアドレス、ボットなど顧客とコンタクトをとるためのツールが無料で利用でき、これらのツールを使った顧客との全てのコミュニケーションをチーム全員が確認や管理、返信することができるようになっています。
Salesforce全体の機能詳細についての記事でわかりやすく説明しています。
FastHelp5
FastHelp5(ファストヘルプファイブ)は、大手企業の導入実績が豊富なテクマトリックス株式会社が提供するCRMツールです。
導入している主な企業は以下の通りで、幅広い業種で採用されています。
- 第一生命保険
- 中日本高速道路
- 資生堂ジャパン
操作が「直感的でわかりやすい」、セルフカスタマイズ機能で「自分に合った最適化が可能」といった使いやすさが特徴です。
電話・メール・FAX・Webなど様々なルートから集まってくる顧客情報・問合せ情報・応対履歴を一元的に管理できます。
企業の業務効率化と品質向上を支援してくれるおすすめのツールと言えるでしょう。
費用感
詳細はお問い合わせください
formrun
formrunは、株式会社ベーシックが提供し70,000社の導入実施を誇る顧客管理支援ツールです。
スタートアップから大手企業まで幅広い企業が利用しています。
formrunの主な機能は以下の通りです。
- フォーム作成機能
- バリデーション
- 通知機能
- 問い合わせ対応
- メール
- 問い合わせデータ管理
フォーム作成機能は、20種類以上の豊富なテンプレートの中からデザインを選択して、必要項目を入力するだけで簡単にフォームを作成することができ、業務効率化が図れます。
情報セキュリティマネジメントについての国際規格「ISO 27001 (ISMS)」の認証を取得しているのでセキュリティ面においても安心です。
費用感
月額5,980円〜(2ユーザー)
インサイトコア
株式会社インサイトコアが運営するInsight Core(インサイトコア)は、スマートフォンアプリを活用した顧客関係強化・店舗集客を実現するサービスで、低コストかつ効率的なアプリの提供が自慢です。
集客アプリに必要な機能を事前に開発し、必要最小限の作業時間で機能実装できる仕組みを用意することで、効率的かつ圧倒的低価格でのアプリ開発を実現しています。
国内を代表する店舗アプリを開発してきたインサイトコアは以下のような大手店舗での支援実績があります。
- イオン
- ファミリーマート
- ガスト
- 金の蔵
- ロッテリア
直感的な管理画面での編集が可能なので、初めて集客アプリを導入する人でも簡単に運営することができるでしょう。
リリース後のトラブル発生時には、経験豊富な専門スタッフによる全面的なサポートも受けられることが評判です。
費用感
詳細はお問い合わせください。
ちきゅう
ちきゅうはCRMとSFA(営業支援ツール)の機能を兼ね備えたツールです。
顧客管理だけでなく、営業の商談の記録や共有など顧客との関係育成・営業促進を一度にできるのが魅力。
自社でGoogleやSlackなどのツールを利用している場合は連携も簡単なのでデータ移行の手間を省けます。
最低10ユーザーから導入可能なので中小企業でも手軽に導入できるのがポイントです。
費用感
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
ライト | 1,480円 |
|
スタンダード | 2,980円 |
|
プロ | 4,980円 |
|
エンタープライズ | 9,800円 |
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Freshsales
Freshsalesはインターフェイスが非常に簡単で使いやすいインド発のユニコーン企業Freshworksが運営するCRMツールです。
SFAの機能も備えており、営業の進捗効率を一覧管理できるため営業戦略を立てやすいのがポイント。
”使いやすい”をコンセプトとしたCRMなので直感的に使用でき、しかも即日利用可能な導入速度の速さも魅力でしょう。
費用感
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
BLOSSOM | 1,400円 程度 |
|
GARDEN | 2,800円 程度 |
|
ESTATE | 5,400円 程度 |
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FOREST | 8,700円 程度 |
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Zoho CRM
Zoho CRMは安価で導入しやすいインドのチェンナイ発のCRMツールです。
顧客とのコミュニケーションの管理はもとよりWebサイト訪問者トラッキングやメールの開封なども計測し、アクションに応じた顧客のレベル分けも行えます。
MAが担うリードの育成機能も備えているため、営業の売り上げの促進にも繋がりやすいでしょう。
またクラウドサービスに珍しくカスタマイズ性が高いため、使いやすいように項目スタイルやレイアウトを変更できるのも魅力です。
費用感
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
スタンダード | 1,440円 |
|
プロフェッショナル | 2,400円 |
|
エンタープライズ | 4,200円 |
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Flex CRM
FlexCRMは、企業規模を問わず無料で導入が可能なCRMツールです。
拡張アプリを使用して機能を追加したり、自社のシステムやフローに合わせて設定を変更できるので使い勝手が良いのが特徴。
基本機能は無料、そこに有料で使用できるプランを追加していく形なので安価で運用ができるのも魅力です。
費用感
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
フリー | 0円 |
|
スタンダード | 1,200円 |
|
プレミアム | 2,000円 |
|
エンタープライズ | オープン |
|
Customa!
Customa!はユーザー数無制限で使用できるクラウド型CRMツールです。
表をみると一見高額に見えますが、ユーザー数制限なしで利用できるため結果的に非常に安価。
セキュリティの高さはもちろん、顧客管理からタスク管理やメルマガ配信、契約書や見積書の発行までできる高機能を備えています。
費用感
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
カスタマ! | 9,980円 |
|
3.オンプレミス型CRMおすすめ4ツール
オンプレミス型CRMツールを4つ紹介します。
サーバー構築費用などがかかりますが、自社のセキュリティが高い場合やカスタマイズ性を求めるならオンプレミス型を選びましょう。
- Microsoft Dynamics365
- GR Marketing
- AppSuite
- ナレッジスイート
下記に比較表も作成しましたので参考にしてください。
それでは詳細を見ていきましょう。
Microsoft Dynamics365 Customer Service
Microsoft Dynamics365 Customer Serviceはマイクロソフト社が提供する多機能ツールです。
必要な機能のみを選んでライセンスを購入できるので、余計な機能はいらない・なるべく安価に導入したいという方にオススメ。
顧客管理からアクションの分析までを行えるので、長期的に優良な顧客との関係を築くことができます。
オンプレミス型・クラウド型両方を選べるのもメリットです。
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
Professional | 5,440円 |
|
Enterprise | 10,330円 |
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GR Marketing
GRMarketingは、顧客管理にとどまらず経理担当・営業担当の業務も効率化できるツールです。
受注状況や売上管理もできるので、各部署で同じツールを使用して営業進捗や売上管理ができるのが非常に楽になります。
オンプレミス型としては初期費用無料、月額5,000円からという安価な料金も魅力的です。
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
GRM | 5,000円〜 |
|
AppSuite
AppSuiteは非常にカスタマイズ性が高く、自社業務の効率化に役立つCRMツールです。
アプリライブラリから必要な機能を選び、CRMやSFAとして使用することができます。
非常に自由度が高いので、自社で利用できるCRMを1から作っていきたい方にオススメです。
クラウド版もあるので、オンプレミス型と選んで利用してみてください。
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
クラウド版 | 400円 |
|
パッケージ版 (5〜300人) |
5ユーザー: 39,800円〜 2年目以降 10,000円 |
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パッケージ版 (399〜1万人) |
100ユーザー: 410,000円 |
|
ナレッジスイート
ナレッジスイートはCRMにグループウェアの機能が付随したアプリケーションです。
必要な基本機能のグループウェアのほか、SFA機能やメール配信機能が含まれるプランなどを選ぶことができます。
不要な機能を排除し、必要な機能のみを選べるので目的やユーザー数に合わせた運用が可能です。
プラン | 料金 | 機能 |
---|---|---|
グループウェア | 6,000円 |
|
SFAスタンダード | 50,000円 |
|
SFAプロフェッショナル | 80,000円 |
|
4.CRMツールの選び方3つのポイント
CRMツールの選び方のポイントが分からない方は、以下のポイントを参照してください。
- 予算
- 使い勝手
- 使用目的との一致
この3つのポイントを基準に検討してみてくださいね。
予算
CRMツールの選び方1つ目のポイントは予算です。
クラウド型は比較的安価ですが、ユーザー数に応じて費用がかかるため、結果的に導入費用が膨大になる可能性もあります。
また基本機能にオプションを追加していく形だと、結果的に初期の見積もりを大きく超えることも。
導入の費用対効果を検討しておき、どの程度の金額をかけるかを検討してその範囲で選ぶと良いでしょう。
使い勝手
CRMツールの選び方2つ目のポイントは使い勝手です。
実際にツールを使う現場の方が使いこなせなければ意味がないので、試用版でしっかりテストしてから導入しましょう。
また自社ツールとの連携ができるか、レポートのダウンロードが可能かなどもチェックしておくと良いです。
まずはどんな機能が業務上必要なのかを洗い出し、不足のないツールを選びましょう。
使用目的との一致
CRMツールの選び方3つ目のポイントは使用目的との一致です。
今回紹介したツールはCRM特化のものから、営業支援ツールやMAツールの機能を兼ね備えたものまで様々。
例えばすでにMAを導入しているのに、MAツールの機能が入ったツールを選んでも無駄になるのです。
顧客管理だけに使いたいのか、営業管理まで行いたいならSFAツールも兼ねたものを選ぶなど目的をはっきりさせてからツールを決めてください。
まとめ
CRMツールはツールごとに対応できる範囲が違うので、目的を明確化してからツールを比較、導入するようにしましょう。
CRMツールを導入することで従来の煩雑な顧客管理を一元化、可視化して業務効率の向上や顧客満足度のアップにつながります。
適切なツールを選ぶことができれば優良顧客の獲得につながり、結果的に売り上げの拡大も可能です。
ぜひこの記事の内容を参考にして自社にぴったりなCRMツールを導入しましょう!
CRMを使ったマーケティングはこちらの記事をご覧ください。