「リモートワークのデメリットには何が考えられるの?」
「リモートワークのデメリットを解決するにはどうすればいいの?」

リモートワークのメリットが取り上げられがちですが、デメリットについて気になっている人も多いのではないでしょうか。

実はデメリットには労働者側と経営者側の2つのパターンがあるのです!

本記事では、それぞれのデメリットとデメリットを改善する方法を紹介します。

この記事を読めば、リモートワークを効果的に導入することが可能ですよ!

なお、リモートワークのメリットについて紹介しているので、あわせてご覧ください。

1.リモートワークの6つのデメリット

リモートワークの6つのデメリット

リモートワークで注意すべきデメリットを紹介します。

リモートワークには通勤時間を有効活用できたり、全国から人材を確保できたりと魅力的なメリットが多いです。

しかし、同時にデメリットも把握しておかなければ、作業効率や生産性を上げるためにリモートワークを導入しても、かえって失敗する可能性があります。

リモートワーク導入成功のカギは、労働者側と経営者側の2パターンのデメリットの対策をすることです。

それぞれのデメリットを紹介するので、リモートワーク導入の際の対策に活用してください。

(1)労働者側の3つのデメリット

労働者側の3つのデメリット

リモートワークの労働者側のデメリットを紹介します。

今回紹介する労働者側のデメリットは以下の3つです。

  1. 従業員が孤立化しやすい
  2. 仕事とプライベートのメリハリがなくなる
  3. 私用の支出が増える

順に説明するので、実際にリモートワークを行う人がどのようなデメリットを被るのか頭に入れておきましょう。

#1:従業員が孤立化しやすい

リモートワークを実施すると、従業員が孤立化しやすい傾向があります。

オフィス勤務であれば同じ空間が多数の人と仕事をするので、気軽に話かけることが可能です。

しかし、作業場に自分1人しかいないリモートワークでは、企業に所属していても頻繁に他従業員とコミュニケーションを取ることは難しいでしょう。

メールやチャットなどでコンタクトを取ることはできますが、文字だけでは相手の言葉の意味をそのまま受け取ってしまい、意思疎通が上手くいかないことも考えられます。

1人の時間が多くなると人によっては精神的に不安定になり、鬱病などにつながる可能性もあるでしょう。

リモートワークに切り替えるときは、コミュニケーションツールやバーチャルオフィス導入など従業員が孤独を感じにくい環境を整えることが求められるでしょう。

#2:仕事とプライベートのメリハリがなくなる

自主的に計画性をもって仕事に取り組めない人は、仕事とプライベートのメリハリがなくなる可能性が高いです。

リモートワークにすれば、通勤時間の短縮や通勤にかかる労力を削減できるので、スケジュールやタスク管理できる人であれば仕事の生産性は向上するでしょう。

しかし、自分の行動を管理できない人がリモートワークを実施すると、仕事とプライベートの時間が混同してしまい、どうしてもプライベート寄りの過ごし方になってしまいます。

仕事とプライベートのバランスが崩れてしまうと、オフィス勤務よりも生産性が低下するでしょう。

以下の特徴に当てはまる人は、仕事とプライベートのメリハリがなくなりがちです。

  • あらかじめ休憩時間を決めていない
  • オフィス勤務のときより睡眠時間が短くなっている
  • 休日も仕事をしている
  • 日によって仕事の時間がばらばら
  • オフィス勤務のときより遊ぶ時間が極端に増えた

仕事の生産性が低下するとリモートワークの導入が逆効果になります。

  • 仕事を始める時間と終わる時間を決める
  • 短い休憩時間を小まめにとる
  • 毎日同じペースで仕事をする

上記のように、仕事とプライベートの時間をしっかり分けることを意識しましょう。

#3:私用の支出が増える

個人的な支出が増えることもリモートワークの大きなデメリットの1つです。

オフィス勤務であれば、仕事中に発生する電気代などの費用は会社が負担しますが、在宅勤務をする場合は全て私用の支出になってしまいます。

また、近場のカフェで仕事をする場合であれば、コーヒー代がかかってしまい、積み重なれば大きな支出になるでしょう。

リモートワークにすることで、これまで負担する必要のなかった費用まで発生してしまいます。

電気代や食費がかさむので、リモートワークを始める前と後でどのくらい出費が増えたのか確認しましょう。

もし、無駄な支出が増えているのであれば、カフェに通う回数を減らす、間食を減らすなど支出の調整を検討してみてはいかがでしょうか。

(2)経営者側の3つのデメリット

経営者側の3つのデメリット

経営者側のデメリットを紹介します。

経営者側のデメリットは以下の3つです。

  1. 従業員の管理が難しい
  2. セキュリティに不安がある
  3. 従業員の評価が難しい

リモートワークを行う従業員も注意すべきことなので、経営者の立場ではどのようなリスクがあるのかチェックしておきましょう。

#1:従業員の管理が難しい

経営者の立場からすると、リモートワークにすることで従業員の管理が難しくなるでしょう。

オフィス勤務の場合は、上司と部下が同じ空間で働いているので、管理者は従業員の作業の進捗や従業員の体調などの様子を把握できます。

しかし、リモートワークでは、管理者は従業員の作業の進捗状況や体調面などを逐一チェックすることができません。

従業員の中には、監視の目がなくなることで仕事を放棄してプライベートな時間を過ごしてしまう人もいれば、体調不良に陥っても無理して働こうとする真面目な人もいます。

体の調子が悪い中、無理をしてしまうと体調不良が長期化してしまう可能性が高いので、あえて休ませることも必要でしょう。

不真面目な従業員や体調不良者が増えてしまうと、労働生産性が低下する可能性が高いので、リモートワーク下でも従業員の管理をどのくらい徹底できるかが重要です。

業務の進捗を確認するためのツールを導入して、小まめに従業員と接する回数を増やしましょう。

#2:セキュリティに不安がある

会社の端末や情報を外部で扱うため、セキュリティ面にリスクがあります

外部からの不正アクセスやパソコンの紛失などの人為的ミスによる情報漏洩によって、企業に大きな悪影響を及ぼす可能性が高いです。

また、同業他社から上手い話を持ちかけられて、機密情報を売ってしまう従業員が現れる可能性もあるでしょう。

外部からの監視の目がない分、従業員の気の緩みによりミスが誘発される可能性が高いので、しっかりセキュリティ対策を講じる必要があります。

リモートワークをする従業員に与える権限を制限したり、情報を扱う際に承認システムを設けたりするなどの対策をしましょう。

#3:従業員の評価が難しい

従業員の評価が難しいこともデメリットの1つでしょう。

一般的に従業員の評価は、実績だけでなく仕事への取り組む姿勢や周囲への配慮など成果を出すまでの過程も考慮されます。

オフィス勤務であれば、評価者は従業員の働く様子を見届けることができるので、成果以外の要因も踏まえて従業員が納得する評価を出すことが可能です。

しかし、リモートワークの場合は成果を出すまでのプロセスを把握するのに限界があり、実績重視の評価基準になってしまいます。

成果を出すまでのプロセスを含めた評価基準から実績重視の評価基準になると、公平性に欠けるなどの不満を抱える従業員も多くなるので、従業員が納得する評価基準を明確にすることが重要です。

2.リモートワークの5つのデメリット対策

リモートワークの5つのデメリット対策

リモートワークのデメリットの対策を紹介します。

デメリットの課題を解決するためには、以下の5つポイントを押さえておきましょう。

  1. バーチャルオフィスを導入する
  2. コワーキングスペースを利用する
  3. リモートワークを部分的に導入する
  4. 従業員にセキュリティ指導を行う
  5. コミュニケーションツールを導入する

順に紹介するので、リモートワーク導入時の参考にしてください。

(1)バーチャルオフィスを導入する

バーチャルオフィスを導入する

従業員の孤立化防止や管理に、バーチャルオフィスの導入が有効です。

バーチャルオフィスとは、オフィスの機能を持ったオンライン上の共通空間のことで、パソコンに内臓されているカメラを通して、ログインしている従業員の様子が画面上に映されます。

バーチャルオフィスを導入することで、以下のようなメリットが期待できるでしょう。

  • 従業員の働いている様子をいつでも見れる
  • 従業員同士の会話が自然に聞こえる
  • 自分の好きなタイミングで話かけることができる

他の従業員の働いている様子が自然と目に入ってくるので、1人で作業していても孤独を感じにくくなります

また、画面上に映っている従業員に話しかけることができるので、ログイン直後に「おはよう!」勤務後に「お疲れ様!」など気軽にコミュニケーションを取ることも可能です。

他の従業員から見られている意識が働くので、変にサボることができないので、生産性の低下を防ぐことも期待できます

Remottyなどバーチャルオフィスを展開しているサービスがあるので、チェックしてみてください。

(2)コワーキングスペースを利用する

コワーキングスペースを利用する

コワーキングスペースを利用することもおすすめです。

コワーキングスペースとは、業種を問わず自由に人が出入りして仕事ができるオープンスペースのことで、従業員の孤独化防止に役立ちます。

また、企業が特定のコワーキングスペースを用意することで、電気代やコーヒー代などの個人的な支出の削減にもつながるでしょう。

コワーキングスペースは仕事をするためのスペースなので、Wi-Fi設備やデスクなど作業環境が整っています。

そのため、プライベート空間で仕事をするよりも効率良く作業を進めることが可能です。

全国各地にコワーキングスペースがあるので、従業員の労働環境を整えるために契約を検討してみてはいかがでしょうか。

(3)リモートワークを部分的に導入する

リモートワークを部分的に導入する

リモートワークは段階を踏んで部分的に導入した方がよいでしょう。

環境が整っていない中、いきなり全従業員にリモートワークを導入すると、以下のような混乱が生まれ効果を発揮しない可能性があります。

  • 指揮系統が乱れ誰の指示に従えばよいのかわからない
  • コミュニケーションツールで上司にどう接していいのかわからない
  • 従業員の出勤時間の管理が徹底できない

リモートワークを効果的に導入するために、一部の従業員に絞ってリモートワークを実施してもらい、どこか問題がないか確認しながら対策を取りましょう。

また、働き方のベースをリモートワークにして、週に1~2回オフィスに出勤してもらうなど平行して活用するのも有効です。

従業員の中からリモートワークに向いている育児や介護を担っている人を対象にして、リモートワークを試験的に導入してみてはいかがでしょうか。

(4)従業員にセキュリティ指導を行う

従業員にセキュリティ指導を行う

セキュリティ対策では、従業員にセキュリティ指導をすることが重要です。

セキュリティ指導を行う際は、少なくとも以下のポイントは押さえておいた方がよいでしょう。

  • 推測されにくいパスワードを設定する
  • メールを誤送信しない
  • 業務に無関係なWebサイトを閲覧しない
  • 小まめにネット回線を切る
  • 機密情報が外部に持ち出さない
  • 定期的にバックアップをしておく
  • セキュリティ被害を伝えて責任感を持たせる

会社内であれば強固なファイアーウォールを設置するなどのセキュリティ対策をすることができますが、個人の端末を使う場合は会社ができることに限界があります。

セキュリティ被害のリスクを低くするためには、従業員一人ひとりの意識を高めることが重要なので、徹底して注意喚起を行いましょう。

(5)コミュニケーションツールを導入する

コミュニケーションツールを導入する

直接顔を合わせることがない分、コミュニケーションツールの導入は必須です。

連絡手段をメールにすると、送受信でタイムラグが発生しスムーズにやり取りをすることができません。

また、電話となると相手の状況次第で、すぐに連絡を取れないこともあります。

そこで、スムーズにコミュニケーションを取るためには、Chatworkなどのチャット機能を搭載したコミュニケーションツールを利用するのが有効です。

グループチャットやオンライン会議なども可能なので、離れていても小まめに情報を共有することができますよ!

なお、リモートワークに役立つツールをまとめているので、あわせてご覧ください。

まとめ

リモートワークには従業員の通勤負担を減らすなどのメリットがありますが、一方で、従業員の孤立化やセキュリティの脆弱性などのデメリットもあります。

リモートワークを効果的に導入するためには、いかにデメリットを解消することが重要です。

対策次第ではリモートワークの問題を改善できるので、今回紹介した5つの対策を参考にして、リモートワークの導入を進めてみてください。

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