全国の企業のうち中小企業は99.7%を占めている。中小企業がビジネスを行う場合、課題となるのが集客である。チラシや新聞などによる集客を行っているが、近年、インターネットの発展によりチラシによる集客効果は下がっている。そのため、中小企業はホームページを作り、インターネットからの集客を行っているが、2014年の中小企業白書において、小規模事業者へのホームページ活用状況調査データの中では、「変わらない」「やや減少した」「大幅に減少した」の合計割合は62.1%。と、60%以上の中小企業がホームページを活用したインターネット集客がうまくいっていない事実がわかる。
また、全国中小企業景気動向調査では、集客施策の利用媒体では、「自社ホームページ(ブログ含む)」が最も多く33.5ポイント、「インターネット(HP以外)」(SNSやネット広告などのこと)は16.9ポイント、合計50.4ポイントとインターネットを活用した集客を半数以上実施している。集客施策の目的としては「新規顧客の獲得」が44.7ポイントと新規顧客開拓が中小企業の課題となっている。しかし、中小企業の集客状況は「どちらともいえず」「あまり実現せず」「実現せず」の合計は73.1%。と7割が集客がうまくいっていない。
インターネットによる集客はSNSやSEOなど無料で集客を行うことができる媒体、GoogleやYahoo!、Facebookといったインターネット広告媒体なども幅広くある。インターネット広告においては、広告掲載をするために必要な最低金額は1円から出稿することも可能である。また、広告代理店を通さずとも自社で出稿を行い、管理することもできる。
ただし、インターネットによる集客は技術の進歩が早く、集客として使える媒体も多いため、中小企業にとって自社がどの集客方法を選ぶのがいいのかわからない、またどうやってインターネットを活用した集客施策を行えばいいのかわからないという課題がある。中小企業はヒト・モノ・カネ、すべての面において、足りないため、効率よく自社にあった集客方法を選ぶ必要がある。
そうした中、インターネットを活用した集客を行う上で、中小企業自ら学ぶ上でオンラインを通したeラーニングを利用する企業が増え始めている。eラーニングの場合、時間や場所をとらわれず、自分にとって都合のいいときに学ぶこと、また、費用が割安で受講することができる点から人気がでている。
本レポートでは中小企業がインターネットを活用して集客を行うための方法をeラーニングを通じて学ぶためにはどのようにすればよいのかを中心に見ていく。
中小企業のインターネット活用状況
まずは中小企業のインターネット活用状況についてみていきたい。