「雑貨屋さんを開きたいけど資格は必要?」
「手作りでお店を作るのって、どのくらいお金がかかるの?」
「『雑貨屋さんが売れなくて閉店』っていう話も良く聞くけど、私でもやっていけるのかな……」
おしゃれな海外雑貨や本などに囲まれた雑貨屋での仕事は、雑貨好きの方にとってはとても魅力的なお仕事です。
ですが、いざ自分で雑貨屋を開業しようと思うと、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
それでも、開業前から『雑貨屋を実際に経営している自分』を明確にイメージして、雑貨屋の集客の基本を活用すれば開業初期の集客の悩みは解決可能です。
集客方法の「組み合わせ」を適切に連動させて、何度も足を運びたくなるような素敵な雑貨屋を作り上げましょう。
デジタルマーケティングを支援するデジマチェーンが、雑貨店を開業する方法、開業資金の調達方法、集客の方法、事業をさらに拡大する方法を5ステップで説明します。
ぜひ、あなたの作りたい雑貨店のイメージを頭に浮かべながらお読みください。
1.雑貨屋の開業手続き・資格・許認可
雑貨屋とは、日用品や生活雑貨の他、服や食料品、場合によっては家電や化粧品類など、非常にさまざまな品物を販売するお店です。
何を販売するかはお店によって大きく異なりますが、一般的には生鮮食品などはあまり扱わず、日用品類もおしゃれな印象を重視したものを取り扱うことが多いようです。
雑貨屋の開業には、特別な資格は必要ありません。
ただし、古着などの中古品を扱う場合には「古物商許可申請」が必要になります。
1点でも中古品を扱う場合には必要になるので、事前に申請をしておいたほうが安心でしょう。
雑貨店+カフェのスタイルは飲食店営業許可も必要
「雑貨店+カフェ」というスタイルのお店も人気があります。
カフェとしても営業したい場合には、別途「飲食店営業許可」を取らなければなりません。
さらに、店舗の収容人数が、店員も含めて30人以上になるカフェでは、「防火管理者」の資格も必要です 。
事前に所轄の消防署に「防火対象物使用開始届出」や、工事をする際に必要な「防火対象物工事等計画届出」についても確認しましょう。
コンセプトとターゲットを決めれば内外装・スタッフも決まる
雑貨屋経営においてのコンセプトとは、扱う商品の「セレクト基準」に根ざします。
コンセプトはお店によって多種多様です。
あなたの作りたい雑貨店は、本屋やカフェや服屋を兼ねたおしゃれな輸入雑貨店でしょうか?
それとも、昔ながらの駄菓子屋のような雰囲気のお店? 高級で上質な品物を集めたセレクトショップのようなお店もすてきです。
現実的には商品を買う人の年齢、性別、ライフスタイル、経済状況など、ターゲットを詳細に絞り込んでコンセプトを作り上げることをおすすめします。
例えば、「純粋に自分の好きなものを紹介したい」というコンセプトで開業したいという方は多いかもしれません。
しかし、単に「自分の好きなもの」を揃えただけのお店では、どんな人が商品を買っていってくれるのか予想できなません。
#1.コンセプトは具体的に
コンセプトはできるだけ具体的に、細かいところまで突き詰めて考えることが大切です。
コンセプトを一言で説明できるようにしましょう。
そうしないと、開業後の集客・宣伝もやりにくくなります。
また、「私のお店はヨーロッパのエレガントな雑貨を中心に置きたいから、ただ安いだけの商品は置かない」といった風に「自分のお店ではこれはやらない」という観点からコンセプトを突き詰めていくのも良い方法でしょう。
コンセプトが決まったら、実際に置く商品の傾向や雰囲気を考え、内装や外装、ディスプレイもそれに合わせていきます。
#2.コンセプトを内装・外装に落とし込む
お客様が入った瞬間に内装や外装、ディスプレイを見て、「このお店は自分の好みのテイストだから、目当ての商品がありそうだな」と思わせることが大事です。
また、コンセプトは、スタッフの選定基準や教育思想にも影響を与えます。
店舗に合った雰囲気の店員や、接客の方向性などをじっくり考えていきましょう。
一人で開業して一人で接客する、という場合も同様です。
コンセプトは抽象的ではなく、一言で説明できることが重要になります。
「あなたのショップは、どんなお店なのか?」という問いに端的に応えられるような、しっかりしたコンセプトを練りましょう。
仕入れ先の開拓は重要
雑貨屋の運営の肝ともいえる仕事が商品仕入れ先の選定・開拓作業です。
仕入れ先には、メーカーや商社(問屋)、インターネット、海外輸入など、様々な選択肢が考えられます。
以下の表にあげている仕入れルートなどから、ライバル店と商品が被らないように、差別化を考えて仕入れていくのがポイントです。
最初のうちはネット上の仕入れサイトを利用するのがおすすめですが、可能であれば『ギフトショー』などの展示会にも足を運んでみましょう。
雑貨屋作りの思わぬヒントが見つかるかもしれません。
#1.複数の取引先を作る
なお、仕入れ先は一つに絞るのではなく、なるべく複数の取引先と付き合うようにすると安全です。
最後に注意点として、実店舗で開業する予定の方は、先に物件を取得してから、仕入れを行うことをおすすめします。
物件探しをしている段階では、最終的にどんな広さ、どんな立地の店舗に決まるかわかりません。
焦って先に仕入れをしてしまった結果、「思っていたよりも狭い店舗になったから、仕入れたものを置く場所がない……」となるのは避けたいところです。
#2.主な仕入れルートとその特徴一覧
仕入れルート | 説明 | アプローチ方法 | 特徴 |
---|---|---|---|
メーカー | 商品を製造している会社 |
|
まだ市場では出回っていない、新しい商品がいち早く手に入る |
商社(問屋) | メーカーと小売業の間をとり持つのが商社で、問屋とも呼ばれる |
|
|
インターネット | インターネット上のメーカー、問屋、小売店、個人サイト | インターネット |
|
海外輸入 | 海外のメーカー、問屋、小売店、個人 | インターネットで直接、または代行業者や輸入代理店 |
|
雑貨に強い主なネット仕入れ問屋一覧
ネット系の仕入れ問屋で、人気の業者を以下で紹介します。
サイト名 | 特徴 |
---|---|
NETSEA | 知名度が高く、さまざまなジャンルの商品を扱っているのが特徴 「初めての仕入れでどこを利用すればいいのかわからない」という場合には、ひとまずこちらに登録してみるのが良い |
雑貨レイジー | 雑貨に特化したサイト 効率よくおしゃれな雑貨などを仕入れたいときに役立ちます |
イチオクネットWeb現金問屋街 | 主にアパレル系商材を扱っているサイト アクセサリーや服飾雑貨などをチェックしてみるのもおすすめ |
スーパーデリバリー | 個人ではなく事業者としての登録が必要 商品だけでなく店舗用什器などもまとめて購入できる便利なサイト |
ザッカネット | 幅広く雑貨類を扱っているサイト おしゃれなものから実用重視のものまで、一つのサイトでまとめて見ることができます |
トップセラー | 主にドロップシッピングに力を入れているサイト 「ネット販売を中心にしたいけれど、あまり在庫を持ちたくない」というときに役立ちます |
オロシー | 美容系の商材に強いサイト ドロップシッピングにも対応している商品も多くあります |
雑貨屋の一般的な開業手続き
区分 | 手続き | 関係官公庁 |
---|---|---|
個人 | 開業届と青色申告 | 税務署 |
法人 | 健康保険・厚生年金関連 | 社会保険事務所 |
法人 | 雇用保険関連 | 公共職業安定所 |
法人 | 労災保険関連 | 労働基準監督署 |
法人 | 税金(所得税、消費税) | 税務署 |
2.雑貨屋の開業に必要な資金
雑貨屋開業に要する費用は、600万が目安です。
以下の表は、小さめの店舗用賃貸物件を借りて、雑貨屋を開業した場合の開業資金モデルです。
どこで、どのような物件を選ぶかによって貸借料や内装工事費、空調費などの初期投資額は大きく異なります。
また、開業費用だけでなく、開業後の運転資金も忘れずに準備しておきましょう。
お店がオープンした直後はなかなか売上も上がらないため、少なくとも向こう4ヶ月分程度の運転資金は用意しておく必要があります。
項目 | 初期投資額 |
---|---|
物件契約時の初期費用 | 約100万 |
内装費 | 約100万 |
店舗オープン時までの仕入れ費用 | 約300万 |
人件費 | 約20万 |
什器・備品購入費 | 約80万 |
合計 | 約600万 *地域や個別ケースによって大きく異なります |
実店舗の場合は立地が重要
実店舗を構える場合、立地の選定が何より重要で、物件選びはお店の売上に一番影響する部分になります。
駅前などの繁華街は高い集客率が見込まれますが、そのぶん賃料は高いことが多いでしょう。
住宅街では顧客層がある程度限定されますが、駅前よりは安い賃料になりやすく、競合店舗も少ない可能性があります。
お店の顧客層やコンセプトに合致するかも、選定基準として重要です。
扱う商品のジャンルが、お客様にゆっくり時間をかけて選んでほしいような高級品や趣味の品であれば、繁華街や商業施設よりも閑静な住宅地の立地が合っているかもしれません。
また、夜は人通りの多いにぎやかな通りでも、昼間は開いている店も少なく人通りがほとんどないケースもあります。
逆に、昼間は買い物客でにぎわう商店街でも、夜になると人がまったくいないというケースもあるでしょう。
お店の立地の他にも、以下の重要ポイントを総合的に観察して判断することが重要です。
- 街全体の雰囲気がお店に合っているか
- 周囲の商店の営業時間はどのくらいか
- ターゲットとなるお客様は営業時間内に出歩いているか
物件の希望条件などをいくつか書き出して複数の不動産屋に伝えておきます。
希望条件に合った物件が出た場合に紹介してもらえるでしょう。
雑貨屋は自宅でも開業可能
雑貨は、家具などに比べると場所を取らないものが多く、実店舗でも自宅の一角などの小さなスペースさえあれば開業が可能です。
ネットショップのみの開業なら、保管場所は自宅だけでも対応できるかもしれません。
また、飲食店のような事前の設備投資が少なくて済むのも特徴のひとつです。
ただし、カフェを併設する場合には飲食店として適切な設備が必要です。
他にも、仕入れるものの種類によっては仕入原価を安く抑えることが可能という意見もあります。
雑貨屋を開業するメリットはたくさんありますから、ぜひあなたの夢を形にしましょう。
意外にかかる什器・備品費用
お店を開くにあたって、商品を置いたり飾ったりする什器や、業務効率を上げる備品の購入費用は間違いなく必要になるものです。
特に雑貨屋においては什器や備品類の美的センスも問われます。
これらは、商品自体を引き立たせる重要な役割を担っているため、「商品ではないから」と気を抜いてはいけません。
例えば、やや価格帯が高めのアンティーク調雑貨を扱っているお店があったとします。
ヨーロッパから買い付けてきたエレガントなアンティーク雑貨がたくさんあるのに、陳列用の棚が安っぽいプラスチック製の棚だったらどうでしょうか。
せっかくのエレガントな雰囲気が台無しになってしまいます。
実店舗では、その空間の雰囲気が何よりも大切ですから、備品ひとつ、什器ひとつとってもお店の雰囲気を壊さないようなものを選びましょう。
#1.什器の最終決定は商品決定後がベター
そのため什器の最終決定は、仕入れる商品を決定してからにしましょう。
扱う商品の種類によって必要となる什器は変わるからです。
例えば、古着なども扱うのであれば、洋服をかけるハンガーやバーも必要です。
「これが役立ちそう」と商品を仕入れる前に大きな棚などを買ってしまうと、結果的に仕入れた商品のサイズと合わなかったときに無駄になってしまいます。
什器の最終決定は仕入れる商品を決定してから、が基本です。
#2.雑貨屋で必要な主な什器・備品リスト
項目 | 品目 |
---|---|
レジ周り ・レジ |
|
ラッピング用品 |
|
その他 |
|
リボンや包装紙ラッピング技術の準備を忘れない
ギフト用資材の準備と、ラッピングの練習はしっかりと行っておきましょう。
店舗で使う備品は準備を忘れるとお客様にも迷惑がかかるからです。
特に盲点となりやすいのが、ギフトラッピング用のリボンや包装紙などです。
プレゼント用の品物を探して雑貨屋を訪れるお客様は少なくありません。
「オープン初日からギフトラッピングの依頼があったのに、対応できなかった……」ということのないように、ギフト用資材の準備と、ラッピングの練習はしっかりと行っておきましょう。
備品類は、お店を一軒一軒回って選ぶのも良いですが、時間のない方は什器・備品を一括で購入できるスーパーデリバリーなどのサイトを利用するのがオススメです。
雑貨屋に必要な什器・備品を以下の表にまとめました。
開業資金調達に利用できる補助金・融資
雑貨屋の開業に必要なものを購入する資金の調達には、以下の2つの融資や補助金を使える可能性があります。
- 新創業融資
- 小規模事業者持続化補助金
それぞれを説明します。
#1.銀行より低金利の新創業融資
市中銀行より有利な、日本政策金融公庫の新創業融資を利用できる可能性があります。
新創業融資は、政府系金融機関である日本政策金融公庫で、無担保・無保証・連帯保証人・スピード融資で融資を受けられる有利な融資制度です。
以下の記事で新創業融資について説明しています。
#2.返済義務のない小規模事業者持続化補助金
従業員数が20名以下の小規模事業者が、新規事業として開業を検討中であれば、返済義務のない小規模事業者持続化補助金を活用できるかもしれません。
以下の記事で小規模事業者持続化補助金について説明しています。
3.雑貨屋おすすめの経営スタイル
雑貨屋の運営方法として以下の3種類が挙げられ、メリット・デメリット・集客方法などが異なります。
まず考えるべきは、「実店舗を持つか、持たないか」という点でしょう。
あえて実店舗を持たずに、オンラインのみの雑貨屋として営業していくのも一つの手です。
ですが、「自分だけの空間を作り上げたい」というこだわりがある方は、やはり実店舗を持ちたい気持ちが強いのではないでしょうか。
それぞれのビジネススタイルの特徴や強み、そしてあなた自身の状況をよく検討した上で、最適なビジネススタイルを決定しましょう。
直接コミュニケーションが魅力の実店舗
店員とお客様の間で直接コミュニケーションをとることができるため、接客態度や商品説明を通じて顧客満足度を高められます。
商品や内外装、什器・備品、接客など、お店の様々なポイントを使って顧客の五感に訴えかけるブランディングが可能です。
また、原宿や渋谷など、人気の地域に出店することができればショップの格を大きく上げることにもつながるでしょう。
ただしその場合は賃料の高さから、長期的な視野で採算が取れるかどうかを考える必要があります。
自由度が高いネット店舗
ネット店舗は、実店舗経営より開業費用もランニングコストも少なく済みます。
また、商品を並べるスペースを無限に広げることができるのも利点です。
デメリットとして、ネット上には商圏というものが存在しないため、ライバル店舗が無尽蔵に増えていくことが挙げられます。
扱う商材によっては価格勝負になりやすいのがデメリットです。
価格競争になると資金力が豊富な大手と争わなければならないため、自店舗の強みを生かした差別化を講じる必要があります。
実店舗とネット店舗の併用
実店舗とネット店舗の両方を持つことで顧客とのタッチポイントが増え、知名度や販売機会の向上につながります。
また、今までネット店舗のみで運営していたショップが実店舗を構えると、お店の信頼度が格段に高まるのがメリットです。
昨今では、D2C(Direct to Consumer)という、メーカーと顧客が直接つながる形態のお店が世界規模で増加しています。
メーカーが知名度や顧客接点をさらに向上させるため、実店舗も構え始めるケースが増加中です。
このハイブリッドともいえる運営業態は、個人のライフスタイルが多様化する現代においてはとても有効な戦略でしょう。
ネットと実店舗の合わせ技で顧客の満足度を総合的に高めていくことが重要になってきます。
実店舗・ネット店舗・実店舗とネット店舗の併用の特徴一覧
以下の表に実店舗・ネット店舗・実店舗とネット店舗の併用の特徴をまとめました。
自分に合った運営形態を確認しましょう。
運営形態 | メリット | デメリット | おすすめの集客方法 |
---|---|---|---|
実店舗 |
|
|
|
ネット店舗 |
|
|
|
実店舗とネット店舗の併用 |
|
|
|
4.雑貨屋におすすめの集客方法6選
「集客は足し算ではなく掛け算」ですから、組み合わせて連動させれば、集客効果は何倍、何十倍にもなります。
逆に言えば、連動できない集客方法を組み合わせても足し算以上の効果は生まれないので注意が必要です。
雑貨屋には以下の集客方法の連動が特におすすめになります。
- ホームページやブログを通じて顧客を獲得する
- Googleマイビジネスを利用して実店舗に呼び寄せる
- リスティング広告を使って購入意欲の高い顧客を誘導する
- 位置情報広告で顧客を狙い撃つ
- SNSを上手に使いわけて宣伝する
- 看板を使って街で宣伝する
それぞれの方法について説明します。
ホームページやブログを通じて顧客を獲得する
ホームページやブログは、そのお店や商品の雰囲気を顧客や顧客候補の人たちに伝えることができ、さらに受注まで行えることが大きなメリットです。
現代のネット社会ではほぼ必須に近い、スタンダードな集客方法でしょう。
顧客側としては、店舗に直接足を運ばずとも、写真や動画や説明を通して商品を閲覧・購入することができます。
遠方の人でも商品を手に入れるのは大きな魅力です。
ブログでは新作や既存の商品情報はもちろん、オーナーや店員さんの人柄を反映させた記事の発信を続けましょう。
顧客の信頼や親近感を獲得していくことも重要です。
またコメント欄などを設ければ、お客様からのフィードバックを得ることができます。
商品の購入だけでなく、予約や取り置きなどもできるようなシステムも構築しておくとさらに効果的でしょう。
#1.開業日記はファンを開拓できる可能性
開業前の方に特におすすめしたいのは、ブログで『開業日記』をつける、という方法です。
これからこんなコンセプトの雑貨屋を作りたい、という構想の段階から、物件を探している様子、お店の場所が決まり、内装工事をしている様子などを日々発信していきましょう。
準備段階から情報を発信していくことで、オープン前からすでに、あなたの夢に向かっていく姿勢に惹かれたお客様がファンになってくれている可能性もあります。
そうなれば、オープン直後から、ある程度の売り上げを見込むこともできるかもしれません。
ぜひ試してみてください。
ホームページ集客の始め方、活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
ブログ集客の始め方、活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
#2.SEO・SNSとの連携でホームページ・ブログへのアクセス促進
検索エンジンからホームページへの集客を図るためにも、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)施策を講じてユーザーの流入を図っていくことが重要です。
また、Googleアナリティクスなどの解析ツールを使用すれば、アクセス数やユーザー数、サイトにたどり着いた検索キーワードなど多くのデータを取得することができます。
得たデータを集客やサイト・ブログ運営に役立てましょう。
SEO集客の始め方・活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
さらに、情報の拡散力が高いTwitterなどのSNSと組み合わせることで、ブログやホームページは何倍にも集客が高まります。
Googleマイビジネスを利用して実店舗に呼び寄せる
実店舗来店型のビジネスである雑貨屋で、ローカル検索に威力を発揮するGoogleマイビジネスを使わない手はありません。
地図上にお店や会社の情報を掲載して、集客に役立てるサービスがGoogleマイビジネスです。
なにかお店を探そうとする際、Google検索で「地域名 雑貨屋」のようなキーワードを入れて、いいお店を探したことのある人は多いと思います。
近隣のお店やサービスを探す行為を「ローカル検索」といいます。
最近のユーザーが行うすべての検索行為のうち、実に8割がローカル検索だそうです。
また、Google調べによると、モバイルユーザーの50パーセント、PCユーザーの34パーセントがローカル検索後に実際に来店する傾向があるとのことです。
Googleマイビジネスは、意欲の高いユーザーを実店舗に誘導できる、効果的な集客手法といえます。
ローカル検索の集約を狙うGoogle
グーグルの狙いは、ローカル検索を行うユーザーの検索意図をすべて満たすことです。
最終的には、口コミや店内画像、商品情報や食事メニューなど、ローカル検索での需要のあるすべての情報を、Googleマップ上に集約させることが目標です。
もしGoogleの目標が完成すれば、食べログやホットペッパービューティーなどの大手ローカル情報サイトは多くのユーザーを失ってしまうでしょう。
Googleが本気を出してこの市場を取りにいこうとしているだけあって、アップデートも頻繁に行っており、Googleマイビジネスの機能は日々進化を続けています。
Googleマイビジネスの機能を活用した、MEO(Map Engin Optimization:マップエンジン最適化)というマーケティング施策も誕生するくらいに勢いのある集客手法です。
特に、実店舗来店型の雑貨屋のような、ローカル商圏が重要な業態において使わない手はありません。
Googleマイビジネスの始め方、活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
リスティング広告を使って購入意欲の高い顧客を誘導する
ネット検索結果の最上位枠に広告を出稿することのできるリスティング広告は、雑貨屋の集客方法として大変効果的です。
リスティング広告はクリック型の課金形態をとっています。
ですから、クリックされない限り費用が発生しないため、気軽に始めやすいことが特徴です。
なにか検索ワードを入れて情報を手に入れようとするユーザーは、その検索語句について何らかの欲を感じています。
購入意欲や関心度の高い「潜在顧客」である可能性が高いため、ターゲットを絞って集客できることから、広告としてのコストパフォーマンスも抜群です。
例えばおしゃれでかわいいメガネケースを探している人は「メガネケース おしゃれ」や「眼鏡ケース かわいい」などのキーワードで検索するでしょう。
この検索段階までたどり着いている人はある程度購入意欲が高いはずです。
リスティング広告でうまく自社サイトや商品ページに誘導できれば、お店や商品の宣伝や購買率の向上につなげられます。
リスティング広告の始め方・活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
位置情報広告で顧客を絞り込む
ジオターゲティング広告とも言われる位置情報広告は、スマートフォンから取得したGPS・Bluetooth・Wi-Fi等の位置情報データをもとに受け手を絞って配信される広告です。
店舗型経営に強い集客方法なので、雑貨屋でも威力を発揮するでしょう。
行動履歴をもとに特定のエリアに訪れたことがあるターゲットに、ピンポイントで広告を打つことができます。
例えば、以下のようなターゲティングが可能です。
- ライバルの大型雑貨店を訪れたことのある人
- 最寄り駅を頻繁に利用する人
- 自店舗から半径5kmに居住する人
ジオターゲティング広告は新店舗の認知促進や、潜在層の掘り起こしに効果的な広告手法です。
ジオターゲティング広告(位置情報広告)の仕組み、メリット・デメリット、主なプラットフォームについて説明しています。
SNSを上手に使いわけて宣伝する
現代社会において、SNSの影響力は計り知れないほど大きくなり、企業やお店の宣伝手法としても最もメジャーな選択肢の一つになりました。
主要SNSには、InstagramやTwitter、Facebookなど色々なサービスがあります。
以下のようにそれぞれ性格の違うSNSです。
SNSは、実店舗にもネット店舗にも相性の良い集客手法で、ほぼ無料で宣伝できるのは大きなメリットといえます。
ビジネスの業種や形態などによって合ったものを選択、あるいは複数を併用して用途別に使い分けましょう。
ヴィジュアルメインのInstagram
Instagram(インスタグラム)は、画像や動画などヴィジュアルをメインにコミュニケーションをするSNSです。
とりわけ若い女性のユーザーが多く、雑貨屋のように、商品の見た目やお店のインテリアなど、イメージで訴求しやすい業態のお店に向いています。
Instagramの投稿画像は、スマートフォン内の画面占有率が群を抜いて高いです。
ですから、関心度の低いアカウントはフォローされにくい、フォローされても簡単に外されやすい、という特徴があります。
なので、ユーザーに拒否されないような投稿を心がけることが重要です。
まずは、あなたのお店の雰囲気が伝わるような写真を投稿してみましょう。
Instagramは何より画像が命ですので、写真の撮り方や雰囲気作りにはぜひこだわってみてください。
Instagram集客の始め方・集客での活用方法についてわかりやすく説明しています。
短文メインのTwitter
Twitter(ツイッター)は、短文を中心にコミュニケーションをするSNSです。
Twitterはとても拡散力が高く、面白いつぶやきや画像・動画は一瞬で多くのユーザーに広がっていく強さがあります。
その反面、炎上が起きやすい、という大きなデメリットもあることを忘れてはいけません。
投稿内容には気を配り、ユーザー目線を意識して、好感度を持たれるようなツイートを心がけましょう。
Twitter集客の始め方・集客での活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
幅広いユーザー層のFacebook
老若男女の幅広い層の人たちが使っているSNSとしては、Facebook(フェイスブック)が挙げられます。
日本においては比較的中高年層の参加率が高く、多くの年齢へ向けたお店やサービスの場合、Facebookで宣伝をするのが良いでしょう。
Facebook集客の始め方・集客での活用方法についてわかりやすく説明していますのでご覧ください。
看板を使って街で宣伝する
看板はアナログな手法ですが、繁華街などで目立つ場所に設置できれば効果は高く、多くの集客が望めます。
実店舗の雑貨屋と相性の良い手法です。
簡易ボードなどを購入して自前で制作することができれば、ある程度コストを抑えることも可能でしょう。
屋外看板は手数料と申請が必要で、さらに設置が禁止されている場所があります。
事前に自治体へ問い合わせることが重要です。
なお、告知の方法は、街中に看板を出すことだけではありません。
オープン前の宣伝も重要
店舗用の物件を取得したら、オープンまでの間、改装などの準備期間が発生します。
その期間中、ぜひ入り口などに「雑貨屋○○○(お店の名前) ○月○日オープン予定」といった張り紙をしておきましょう。
「たったそれだけ?」と思われるかもしれませんが、偶然通りがかった街の人が、その張り紙を見てあなたのお店に興味を持ってくれるかもしれません。
お金もかからない手軽な宣伝方法なので、ぜひ試してみてください。
5.個人経営の小さなセレクトショップの勝負法
個人経営の雑貨屋が大手の雑貨販売店と渡り合う秘訣は、「ここでしか会えない」を作り出すことです。
「雑貨販売店」という言葉から、まずは「無印良品」や「フランフラン」などの、知名度・資本力のあるお店を連想する人は多いでしょう。
個人経営のお店が、このような大手と真っ向から渡り合うのは難しいのが現実です。
大手雑貨店の洗練された雰囲気、多種多様な品揃え、接客の水準の高さなど、勝ち目は薄いようにみえるかもしれません。
だから個人の雑貨屋に魅力がないのかというとそうではなく、小規模だからこそ面白いショップになり得ます。
オーナー=販売員であることを利用したディープな情報発信
バイヤーであり、オーナーであるあなただけが知っているディープな情報を見込み顧客とシェアしましょう。
個人経営の小さな雑貨屋では、経営者であるあなたがバイヤー・オーナー・販売員も兼ねているケースが多いでしょう。
であれば、見込み顧客に、あなたが取り扱っている商品やブランドの魅力、展示会で仕入れた時の感想などディープなお話を語るのはどうでしょうか?
それは大手の雑貨販売店では決して真似できないことです。
オンリーワンの体験を提供する
見込み顧客に「この店でしか出会えない」と思わせる商品選びをすれば、顧客、そしてリピーターへと変身してくれます。
また、大手雑貨店ではトレンドを押さえた確実に売れそうな商品を仕入れる傾向にあります。
しかし、個人経営ではバイヤーであるあなたのこだわりやセンスに引っかかったマイナーなブランドも紹介可能です。
「ここでしか出会えない」商品やストーリーを体験できることが、個人経営のお店における一番の魅力でしょう。
最近では、雑貨屋で商品を買うだけでなく、「自分だけの雑貨を手作りできる」ワークショップが人気を集めています。
ハンドメイドの知識がない人でも、講師に教えてもらいながら、手軽に「何かを作る」という体験を味わうことができるのです。
こうした体験は、お客様にとって良い思い出になるだけでなく、大手など他の店舗との差別化にもつながります。
例えば、あなたのお店でマリンテイストの服や雑貨を多く扱っているのでしたら、本物の貝殻を使ったアクセサリーを手作りできるワークショップを開く、というのはどうでしょうか。
他のお店ではあまり体験できないようなワークショップを開くことができれば、新規客やリピーターの増加、そして体験料による売り上げの増加も期待できます。
いかにオンリーワンの体験を提供できるかが、個人経営の雑貨屋の最大の命題といえるでしょう。
まとめ
さまざまな準備の段階を経て、自分だけの雑貨屋をオープンさせたとき、きっとあなたは大きな喜びを感じているはずです。
そして、あなたの雑貨屋を気に入って、何度も訪れてくれるお客様に出会えたら、さらに大きな喜びを得ることが出来るでしょう。
ですが、雑貨屋も商売である以上、商品を販売して利益を上げなければなりません。
この記事で雑貨屋起業においての鉄板の集客方法として紹介した看板の活用には抵抗がなくても、リスティング広告・ブログ・ホームページ・Googleマイビジネスなどのウェブ集客には苦手感を感じるという経営者も少なくありません。
しかしウェブ集客は少人数での内製運用が可能ですし、作家や経営でも実績が証明されています。
ウェブ集客の運用に挑戦したい方は、ウェブ集客にスポットを当てた短期集中型のセミナーや講座に参加するのがおすすめです。
「とても自分だけでは手が回らない」そう感じたときには、集客に関する業務だけでも、外部の業者などに依頼するのがおすすめです。
自分のお店に合った客層をうまく誘導できるかが、雑貨屋を成功させるためのカギになります。
一人で解決できそうにないと感じたときには、ぜひ相談してみてください。